流体シミュレーションを応用した、ユニークなペイントソフト。油絵の具で描いたように、絵の具の乾き具合や筆さばき、立体感などを再現する。「Verve Painter」は、油絵の具の厚みを感じさせる、独特のタッチで絵を描くことができるペイントソフト。絵の具の流動性や乾燥具合などのパラメータを細かく設定し、思い通りの絵を描ける。レイヤ機能にも対応し、各レイヤごとのパラメータを個別に設定することが可能。270KB程度の小さな実行ファイルだけで動作する。利用するにはOpenGL 2.1以降に対応したグラフィックカードが必要。
描画は、キャンバス上でマウスをドラッグして行う。もちろん初期設定のままでも描画できるが、必要に応じてパラメータを変更することが可能。メイン画面右側にはコントロールボックスが用意され、各ボタンをマウスでポイントすると、説明が表示される仕組み。
画面右上のボタンでは、
- 流動性の強さ(FLUIDITY)
- シャープネス(FLUID SHARPNESS)
- にじみ具合(FLUID SMUDGE)
- 乾く速さ(DRYING SPEED)
などを%単位で指定することが可能。描画時の「乾燥(DRYING)」のON/OFFや「高品質(HIGH QUALITY)」「ノイズデータの追加(DITHER)」のON/OFFも指定できる。描画色は、グラデーション表示のカラーピッカーで選択する。カラーピッカーの下のダイヤル/ボタンを利用して、描画色を細かく調整することも可能。明度や彩度、筆圧、ぼかし、ペン先などを調整・選択することもできる。「でこぼこ(BUMP)」「光沢度(GLOSSINESS)」「拡散(DIFFUSION)」「金属性(METALLIC)」「OPACITY(不透明度)」などを調整するためのボタンも用意されている。
レイヤ機能にも対応する。複数のキャンバスを重ね、一枚の絵として表現できる。画面右下でレイヤを追加したり、レイヤのON/OFFを切り替えたりできるようになっている。
キャンバスの大きさはショートカットキー(【Shift】+【F2】)で変更することが可能。500×500、800×600、1024×768、1024×1024、1280×720、1280×1024、1024×1280、2048×1280に変更できる(ただし、変更すると描画中の絵が消去される)。表示の拡大・縮小はマウスホイールで行える。
描画した絵は独自形式(*.VRV)で保存するか、JPEG/PNG形式で出力できる。