高難易度のやり込み系RPG。美しいグラフィクとBGM、作り込まれたマニアックなシステム、戦闘時にボイス付きで活躍する多彩なキャラクタなどが特徴。キャラクタを細かく設定できる、充実したシステム
「エターナルメモリー・完全版」は、ギリシャ神話をモチーフにした“システム派のやり込み系RPG”。用意された難易度は四段階。最もやさしい「ヒロイック」でも一般的なRPGのノーマル程度、その上の「タクティカル」はハードに相当する。さらに上の「ストラテジー」「インポッシブル」は、プレイヤーの心が折れかねないほどの難易度となっている。
ゲームの舞台は、地上世界のどこかに存在するというもうひとつの世界「アヴァロン」。物語は、トロイアの双子の王女「リィズ」と「ミルフィー」が政府の食事会に赴くところからはじまる。折悪しく嵐で馬車が使えず、徒歩で「北の館」へと向かうが、途中で、動くエーテル体のスライムや異形の怪鳥に襲われてしまう。
なんとか無事、「北の館」に到着することはできたが、館にたどり着いたのはリィズたちだけ。様子を調べに出ていた館の男が目の前でスライムへと変貌してしまう。
事件の真相を暴くために翌朝早く、最近異変が多発している「西の洞窟」へと向かう侍女の「エリス」。そこには、エリスがかつて属していた団体「サトゥルヌス」の大いなる陰謀が秘められていた……。
パーティメンバーは美しいグラフィックの12人
主人公は、癒やしの王女「リィズ・リスティー」。おっとりしていて優柔不断、ちょっとだらしないところがある。とある事故で数年間の廃人生活を送っていたが、双子の妹の献身的な介護により回復。そのことがきっかけとなり、その後は人を癒やす道を志す。
「ミルフィー・リスティー」は、リイズの双子の妹。内気な性格だったが、事故により廃人状態だった姉のために自分を変える。姉を守るために剣術を身につけ、双剣の王女と呼ばれる。
「エリス・セラエノ」は、リィズたちに仕える侍女。普段は聡明で穏やかな性格だが、凄まじい戦闘力を秘めている。
「エイーゼ・リスティー」は、リィズたちの義理の母親。術士として最高位の天聖術士の称号を持つが、名前以外の過去の記憶がない。
「レア」は、豊穣の大地母神の名を持つ仮面の女性。かつてのエイーゼと関わりがあるようだ。
「カミユ・リース」は、極寒の大地「トラキア」の星辰術士。反政府レジスタンスとして活動している。
「レンヤ・リョウホウ」は、独自の文化を持つスパルタ出身の剣士。生き別れの妹を人質に取られ、心ならずも悪事に荷担している。
「ミシェール」は、レンヤの妹。ある組織に捕らわれていたが、密かに脱出。弓と稲妻を得意とする万能弓使い。
「イアソン・エーゲ」は、命知らずの武装船団「アルゴー号遠征隊」のリーダー。戦闘では頼れる肉体派の船長。
「メディア・バルト」は、イアソンのフィアンセ。魔導の術とイアソン直伝の格闘が自慢。
そのほかに二人の隠しキャラがパーティメンバーとして活躍する。
システム派のプレイヤーも満足させる充実したシステム
ゲームの内容は、ストーリーに沿って敵と戦うRPG。敵との遭遇はシンボルエンカウント方式。ストーリーパートはかなり長め。ストーリーパート中のセーブは、移動中にいつでも、何回でも行えるが、ダンジョンに入ってからのセーブには回数制限がある。
敵との戦闘は、CTB(クロックタイムバトル)形式を採用。画面左端に、敵味方すべてのキャラの行動順が表示され、キャラクタ同士の連携を考えながら行動させることが可能。戦略性の高いシステムだ。
各キャラにはSP(スペシャルポイント)を消費して発動できるSPスキルと必殺スキルが用意されている。スキルを適切に使用することで、強力な敵との戦いを有利に進めたり、起死回生の一発逆転をしたりも可能だ。
各キャラクタはプレイヤーがマニュアルで操作できるのはもちろん、作戦システムを使って、戦闘時にAIによる自律行動を取らせることもできる。
キャラクタのすべての戦術行動は「アビリティ」として管理され、プレイヤーの好みで組み合わせて設定することが可能。「戦闘中に使わないスキルを外して、効果的なスキルのみ発動できるようにする」など、自在にカスタマイズできる。
鍛冶屋でオーダーメイドすることで、組み合わせ総数100種類以上の装備品を作成することも可能だ。
そのほか、遭遇した魔物の一覧と詳細な能力を閲覧できる「魔物図鑑」と「モンスターカード」システムもある。