“定番”マルチメディア統合ソフト「Nero」シリーズの最新上位版。ストリーミング配信が可能なメディアサーバ機能や3Dを含むBlu-ray Discの再生機能などを搭載。「Nero」は、マルチメディアファイルの再生・編集・管理に必要な機能がひとつにまとめられた統合ソフト。上位版「Nero Platinum」では「Nero」の持つすべての機能に加え、Blu-ray Disc再生のほか、3Dビデオの2D変換、Blu-Rayリッピングなどの機能を搭載。新バージョン「Nero 2014 Platinum」では、4K(Ultra HD)動画編集機能、ドラッグ&ドロップで簡単に操作できる「チルトシフト」エフェクト、音楽の抑揚に合わせて写真が切り替わるスライドショー作成機能「Rhythum Snap」などが追加された。Windows 8.1に対応する。
Windows 8スタイルのメニュー画面は、ツールの性格に応じて「管理と再生」「編集と変換」「リッピングと書き込み」「バックアップと復旧」に分類され、必要な機能にすばやくアクセスできる。
●管理と再生
「管理と再生」グループでは「Nero MediaHome」「Nero MediaBrowser」「Nero Blu-ray Player」を利用できる。
マルチメディアファイルの管理と閲覧を行うためのベースとなるのが「Nero MediaHome」。ファイルは「写真とビデオ」「音楽」「スライドショー」に分類され、サムネイルビューやタグ情報をもとにファイルの検索や閲覧を行える。
「写真とビデオ」ではタイムライン表示のほか、顔認識やタグを使った検索も可能。選択した画像をその場で編集したり、カードやカレンダー、フォトブックなどを作成したりできる。「音楽」はアルバム別、アーティスト別、ジャンル別、タイトル別で分類することが可能。「スライドショー」では名前の通り、スライドショーの作成と管理を行える。
そのほか、CDのリッピングやメディアサーバとしてのストリーミング配信、ほかのアプリケーションで作成したプレイリストの再生なども行える。
「Nero MediaBrowser」は、メディアファイルの検索に特化したツール。タイムライン表示やタグ検索など、「Nero MediaHome」と同様の検索機能を備え、ほかのアプリケーションへのドラッグ&ドロップなどにも対応する。
「Nero Blu-ray Player」は、Blu-ray 3DやUltra HD(4K)の再生に対応した動画プレイヤーだ。
●編集と変換
Ultra HDのインポートや編集も可能な高機能動画編集ソフトが「Nero Video」。エフェクトやトランジションの設定をドラッグ&ドロップで行える、手軽な「エクスプレス編集」と、本格派の「拡張編集」の2種類のモードを切り替えられる。
「Nero Recode」は、DVD/Blu-rayのリッピング、フォーマット変換を行うためのツール。ゲーム機、スマートフォン、タブレットなど、表示したいデバイスを指定するだけで最適なフォーマットが選択される。画面の一部を切り抜いたり、不要なシーンをカットしたりできる、簡易編集機能も備える。
(独立したアプリケーションではないが)そのほかにも「Nero Disc to Device」を使ってオーディオCDやDVDといったメディアから、パソコンやクラウドストレージ、モバイル機器などへのデータ変換と転送を行うことが可能。メディアをマウントした際に表示される自動再生用のメニューから実行できる。
●リッピングと書き込み
「Nero Burning ROM」は、Blu-ray対応のディスク作成ソフト。傷などの物理的な損傷に強いディスクを作成できるほか、デジタル署名やパスワード保護が可能なSecurDisc機能を備える。強い音楽CDからのリッピングやCD/DVDのコピー作成などにも対応する。
「Nero Burning ROM」より、さらに簡単にディスク作成を行えるツール「Nero Express」も付属する。
●バックアップと復旧
「Nero RescueAgent」では、劣化したハードディスクやCD/DVDなどからファイルを復元したり、削除済みのデータを復旧したりできる。
「Nero BackItUp」は、オンラインストレージにも対応したバックアップツールで別途、ダウンロードとインストールが必要。オンラインストレージは5GBまで無料で利用できる。
これらのツールに加え、無料でダウンロードできるアドオンやビデオ編集用のテーマ、エフェクト、トランジションなどのデータも用意されている。