ジャギーのない美しいフォント表示を実現したWebブラウザ。「5」ではユーザインタフェースが変更され、クールでスマートなデザインへと変身した。「Sleipnir(スレイプニール) 5」は、洗練されたユーザインタフェースやなめらかで読みやすいテキスト表示が特徴の高機能国産“定番”タブブラウザ。画面デザインが「Sleipnir for Mac」を踏襲したシャープなルックスへと一新され、ツールバー周りの操作方法なども一部変更された。数多くのタブを開いても見つけやすく、操作しやすい。
外観でまず目を惹かれるのがタブの表示方法。ツールバーに表示されるWebページのサムネイル画像がそのままタブの役割を果たす。選択中のタブはサムネイル上に「▼」マークが付き、サムネイルをマウスでポイントすると、ページタイトルやタブを閉じるためのボタンが現れる。
タブが増えてきた場合には、関連するものが自動的にまとめられたり、まとめられたタブすべてを一度に閉じたりできるなど、タブの見つけやすさや操作性に配慮されている。
さらに、タブ自体がブルー、グレイ、イエロー、レッド、グリーン、パープルの6グループに分けられ、用途に応じて切り替えて使うことが可能。新たにタブを作成した場合は「Site Updates」という名前のページが表示され、アクセス頻度の高いページの最新情報を一覧できる。
アドレスバーや検索バーは統合され、URLの入力とキーワード検索のどちらにも利用できる。入力を開始すると文字列が判定され、URLの候補やキーワードの候補を提示してくれる。検索の場合は、利用したいサービスをキーボードショートカットで選択することが可能だ。入力バーのサイズそのものもコンパクト化されているが、入力を開始すると自動的に拡大されるため、候補の表示などに支障はない。
バージョン「5」で最大の特徴となっているのがフォント表示品質の向上。ジャギーだらけのギザギザ文字というWebブラウズのイメージを払拭し、まるで印刷物を見ているような、なめらかで読みやすいものになっている。
一方で、フォルダ別の分類とラベルの使い分けが可能なブックマーク機能、Fenrir Passを使ったブックマークの同期やページの共有、マウスジェスチャやタッチスクリーン対応などは従来バージョンから受け継がれる。
Windows版のレンダリングエンジンにはGoogle Chromeと同じBlinkを採用。Chrome用の機能拡張も利用できる。
Ver.5.1では、Thumb-roll(サムロール)機能の追加やポータルフィールドの外観の調整などが行われた。Thumb-roll機能により、タブにマウスカーソルを合わせて横に移動させると、その位置によってツールバーの表示内容がなめらかに変化。瞬時に目的のタブに辿りつけるようになる。