Googleの音声認識エンジンを採用した、シンプルな音声認識ワープロソフト。事前登録は不要。すぐに使いはじめることができる。「Voice Rep Pro」は、ボイスレコーダなどで録音された音声や、パソコンに接続されたマイクに向かって話した音声を認識し、文字に変換してくれる“ワープロ&音声認識ソフト”。通常話す音声を漢字かな混じり文に変換できるだけでなく、ワープロ機能を搭載し、変換結果の編集・整形・印刷といった作業を行うことも可能。句読点の自動付与機能や、3桁区切りなどの数値表記の自動設定機能なども搭載する。
メイン画面は、Microsoft Wordなどの日本語ワープロソフトとほとんど変わらない構成。中心となるテキスト入力エリアでは、フォント設定や文字サイズが画面上に反映され、印刷イメージそのままを編集することができる。
一般的なワープロソフトと異なるのは「マイク音声入力」「録音音声文字化」などの音声入力関連ツールボタンが存在する点。「マイク音声入力」は、パソコンに接続(内蔵または外付け)されたマイクからの音声を直接、文字化して、画面上に反映する機能。「録音音声文字化」は、別途、録音された音声ファイル(WAVファイルやMP3ファイルなど)の内容を文字に変換する機能だ。
「マイク音声入力」では、「開始」「停止」ボタンで変換をコントロールする。まず「開始」をクリックして(音声入力が有効になっている状態で)マイクに向かって話し、話し終わった時点で「停止」を押せば、音声認識が行われる仕組み。開始と停止は何度でも繰り返せる。開始から停止までの時間も任意で、こまめに区切りながら確認してゆくことも、ある程度の長さの文を一度に話して、一気に認識させることも可能だ。
「録音音声文字化」でも「再生」「一時停止」により、一度に認識させる文章の長さを変えることができる。「マイク音声入力」と異なるのは、シークバーで再生位置を選べること。誤認識した部分を再度認識させ直したり、ファイルの一部をスキップして認識させたり、ファイルの一部だけを認識させたりすることができる。
音声認識の結果は漢字かな混じり文となる。英単語と認識されるものはカタカナではなく、アルファベットを用いた単語に、数値と認識されるものは数字に変換される。文章に対して自動的に句読点を挿入する「句読点付与」機能もあり、認識結果に句読点を自動挿入して、読みやすい文章にすることが可能。数値では、3桁ごとに区切り文字「,」を入れることができる。数字への変換時の形式は「速記標準」「全角標準」「半角標準」から選択できるようになっている。
文字認識以外の機能では、文字サイズやフォントの選択、文字色/背景色の指定、太字、イタリック、アンダーラインなどの文字装飾の指定を行えるほか、表の作成、図形の挿入、印刷なども可能。一般的なワープロソフトに求められる機能を過不足なく搭載し、単なる音声認識ソフトではなく、最終出力まで行えるワープロソフトとして利用できる。
編集後のファイルは、Microsoft Word(.DOCおよび.DOCX)、リッチテキスト(.rtf)、PDFの各形式で保存できるほか、テキストファイルとして保存することも可能。認識・編集結果をほかのアプリケーションでもそのまま利用できる。