クラウド対応によりパソコンへの負荷を軽減し、最新の脅威にもすばやく対応できる、パーソナル向け総合セキュリティ対策ソフト。新バージョンでは、プライバシー設定チェック機能の強化などが図られた。「ウイルスバスター クラウド」は、安全で快適なパソコン/インターネット利用環境を実現するためのセキュリティ対策ソフト。インストールするだけで、リアルタイム保護機能がウイルス/スパイウェアなどの脅威からパソコンを守り、ユーザに手間や負担をかけることがない。新バージョンでは、プライバシー設定チェック機能が強化されたほか、パフォーマンスが向上し、リアルタイムスキャンの検索時間が削減された。統計データからプログラムの安全性を判断する「コミュニティインテリジェンス」も強化された。Windows 8.1に対応する。
メイン画面は、前バージョンのデザインを踏襲した、シンプルでわかりやすい構成。「ホーム」「コンピュータを守る」「個人情報を守る」「データを守る」「家族を守る」の各タブ画面からなる。
「ホーム」では、パソコン全体の保護状態を確認できるほか、マニュアル操作によるスキャン、「コンピュータの保護設定」画面の呼び出し、セキュリティレポートの表示などの基本的な操作を行える。マニュアルスキャンでは、重要な個所だけを短時間でチェックするクイックスキャンやコンピュータ全体のスキャン、指定したドライブ/フォルダをチェックするカスタムスキャンに対応。スキャンによって検出された不正プログラムは自動的に駆除または隔離される。曜日や時間を指定して実行する「予約スキャン」も可能だ。
ウイルス/スパイウェア対策機能では、インターネット上の情報をもとにチェックを行うスマートスキャンや、発見した脅威をただちにレポートするスマートフィードバックなど、クラウドに対応。Windows 8/8.1のセキュアブートにも対応する。
「コンピュータを守る」には、「コンピュータの保護設定」「システムチューナー」の二つの機能がある。
「コンピュータの保護設定」には、セキュリティレベルの設定に関するオプションがまとめられている。リアルタイムスキャンのON/OFFや保護レベルの指定、予約スキャンの曜日や時間指定といった基本的なものから、危険なWebサイトやWebページ内の悪質なスクリプトのブロック、迷惑メール対策、「ファイアウォールチューナー」、メッセンジャーソフトに含まれるリンクの安全性チェックといったオプションに加え、スキャンの対象から除外するファイル/フォルダ、Webサイトなどの例外設定も行える。
「システムチューナー」は、不要ファイルの削除による空き領域の確保やレジストリエラーの修復、スタートアップ項目の最適化、ブラウザの履歴やCookieの削除などにより、安全性と快適性の向上を図るもの。スケジュール設定による予約チューニングも可能だ。
「個人情報を守る」にも、「プライバシー設定チェッカー」「SNSプロテクション」の二つの機能がある。「プライバシー設定チェッカー」は、代表的な三つのSNS(Facebook、Google+、Twitter)のプライバシー設定(公開範囲)などをチェックし、安全性を高める機能。「SNSプロテクション」は、これらのSNSの投稿メッセージに含まれるリンクをチェックして、安全性を評価する機能だ。
「データを守る」には、「情報漏洩対策」「リモートファイルロック」「データ消去ツール」の三つの機能がある。「情報漏洩対策」は、クレジットカード番号や電話番号といった極めて重要な個人情報を登録しておくことで、これらがメールやメッセンジャーなどで送信されそうになったときに、事前にチェックできるもの。
「リモートファイルロック」は、パスワード保護されたフォルダに重要なファイルを保存する機能。万が一パソコンの紛失や盗難が発生した場合、フォルダをロックすることで安全性を確保する。
「データ消去ツール」は、削除したファイルを復元できないように、ランダムなデータを上書きする機能。セキュリティレベルを選んで機能を有効化しておくと、ファイルを右クリックした際、コンテキスト(右クリック)メニュー内に「データ消去ツールで削除」という項目が現れ、安全にファイルを消去できる。
「家族を守る」は、いわゆる保護者機能(ペアレンタルコントロール)。URLフィルタで有害サイトへのアクセスをブロックしたり、インターネットの利用可能時間帯や上限時間を設定したり、使用可能なソフトウェアの制限などを行ったりできる。設定にはWindowsのユーザアカウントを利用し、アカウントごとに個別の設定を行うか、全アカウントに共通の設定を行うかを選べる。
こららの保護機能に加え、セキュリティレポート画面では、ウイルス対策機能が検知した脅威や「家族を守る」がブロックしたWebサイトの数、「システムチューナー」の実行記録といった履歴を確認できるようになっている。
そのほかにも、パソコン起動時のスキャン方法の設定、設定全体のパスワード保護、メイン画面のテーマ切り替えなどを行える。全画面表示中にメッセージのポップアップ表示を一時的に停止する機能や、Windows 8/8.1において従量課金制回線に接続しているときは「ウイルスバスター クラウド」自体のデータ通信量を減らす機能もある。