「パソコンの操作画面を動画として録画し、ファイル保存する」という操作は、必ずしも万人に必要なものではない。しかし、例えば他人にパソコンの操作説明を行う場合や、人間が触れることなく、自動的にパソコンが動作するデモンストレーションを行う場合などでは“必須”といってよいくらい重要だ。ただし、この作業──実際にやってみるとわかるが──意外なほどハードルが高い。パソコンの操作画面はビデオでいうSD解像度よりも大きいし、細かい文字が読み取れないと困るので、コーデックもそれに見合うものが必要。これをリアルタイムでキャプチャするのは、かなりのCPUパワーが必要だし、編集時の負荷も大きくなる。そこで、動画キャプチャの専用ソフトが必要になってくる。
「Camtasia Studio 8」は、まさにそのためのソフトだ。単に画面をスムーズかつ高速にキャプチャできるだけでなく、キャプチャ後の編集までこなしてくれる。普通の動画ファイルにさえなってくれれば、編集自体は一般的な(HD対応の)動画編集ソフトでもできないことはないが、「マウスカーソルの動きを強調させる」などといった機能は「Camtasia Studio」ならではだ。
なにより、キャプチャから出力までの一連の流れを一本のソフトで行えるのはやはり便利。用途を考えれば、誰もが必要とするソフトではないかもしれないが、「画面操作を動画にしたい」と考えるなら、第一候補として挙げてよい。
(天野 司)