スパイウェアやルートキットなどのマルウェア(不正プログラム)を検出・駆除するためのセキュリティ対策ソフト。定義データベースの頻繁なアップデートとヒューリスティック検知による高い検出能力で、マルウェアによる被害からパソコンを保護する。「Malwarebytes Anti-Malware Free」は、多くのセキュリティ対策ソフトでは見逃されてしまうスパイウェアやアドウェア、セキュリティ対策ソフトに偽装したマルウェアなども検出できる高精度なマルウェア対策・駆除ソフト。スキャンは、メイン画面でタイプを選択して実行できるほか、エクスプローラのコンテキスト(右クリック)メニューからも、選択したファイルに対して行うことができる(オプション設定でOFFにすることも可能)。
メイン画面は「スキャナー」「アップデート」「検疫」など、多数のタブ画面で構成される。スキャンは「スキャナー」タブ画面で実行することが可能。利用できるスキャンタイプは、
- システム関連ファイルのみを検査する「クイックスキャン」
- すべてのファイルを検査する「フルスキャン」
の2種類(上位の「PRO」ではさらに、メモリとオートランオブジェクトを検査する「フラッシュスキャン」も利用できる)。フルスキャンでは、対象のドライブを選択して検査を実行できる。スキャンの実行中は、検査したアイテムや検出されたマルウェアの数、経過時間、現在スキャンしているファイルなどがリアルタイムで表示され、スキャンが終了すると、結果がリストに表示される仕組み。リストに表示されたマルウェアにはそれぞれチェックボックスが付けられ、チェックしたものを隔離したり、スキャン対象から除外したりできるようになっている。
隔離されたマルウェアは「検疫」タブ画面に表示され、完全に削除したり、誤って隔離したものを復元したりすることが可能。スキャン対象から除外したファイルは「除外リスト」タブ画面にまとめられる。
検査結果は「ログ」タブ画面内のリストに表示され、テキストエディタで開いたり、不要になったログを削除したりできる。
「設定」タブ画面では、ログファイルの自動保存や処理終了後の自動表示などを設定することが可能。
- 定義ファイルが古くなった場合の警告などを行うための「一般設定」
- スキャン対象や不審なオブジェクトを検知した場合の処理方法などを選択できる「スキャン設定」
- プログラムのアップデート方法やプロキシサーバの指定を行う「アップデート設定」
の各タブ画面で設定を行う(「PRO」では「スケジューラ設定」も利用できる)。定義ファイルのアップデートはほぼ毎日(場合によっては一日のうちに数回)行われ、「アップデート」タブ画面で確認することが可能。最新版のリリース日時やバージョン、登録されているサンプル数などもわかる。
セキュリティ対策ソフトの動作を阻止しようとする悪質なマルウェアに対処するために「Chameleon」というツールが付属する。「Chameleon」は、コマンドプロンプトウィンドウで動作するDOSコマンドで、まずマルウェアの動作を停止させ、その上で「Malwarebytes Anti-Malware」が駆除を行う。「Chameleon」は、スタートメニュー内に登録されたヘルプから起動するが、スタートメニューそのものが無効化される場合に備え、タスクマネージャなどから起動する方法も、ヘルプ内で説明されている。