ソフトを開発しようと思った動機、背景
「日日手帳」の開発を思い立ったのは、Windows 98が使われていた頃です。当時のソフトウェアはハードウェアの性能に対して豪華すぎで、当時利用していた多機能スケジューラには随分待たされました。予定はいますぐ確認したいものです。一方で、多機能の恩恵にあずかることは滅多にありませんでした。効果音はなくてもかまいませんし、時刻の設定は定時や終日の予定には必要ありません。もっと簡素でいいのです。それで、
- (1)瞬時に起動し、
- (2)瞬時に予定を確認でき、
- (3)さっと予定を登録できる
スケジューラを作成することにしました。開発中に苦労した点
「瞬時」を実現することが最初の課題でした。瞬時に起動するために、予定データをすばやく読み込めるようにし、付加的な機能はあとから起動するようにしました。瞬時に予定を確認できるように、起動時に今日と明日以降の予定を数件、表示することにしました。さっと予定を登録できるように、予定の項目を日付と「分類」「用件」だけにしました。
別の課題は、画面のチラつきの解消です。Ver.7.4の「32ビット版」と「64ビット版」では「ダブルバッファリング」によってチラつきを解消しました。この手法は古くからありますが、メモリを多く使用しますし、描画がわずかに遅くなります。そのため、当初はこの手法ではなく、描画データ生成の高速化によって、チラつきの解消を目指しました。データの取り扱い方の最適化といった正攻法から、“からくり”の考案までいろいろやりました。最近では素直な設計の方がよいようで、ハードウェア技術の進歩を感じます。
一方、「Direct2D版」は、最新のハードウェア技術によってチラつきを解消しています。Ver.7.4の「Direct2D版」は、大画面での使い勝手を大幅に改善しました。
ユーザにお勧めする使い方
キーボード入力に慣れている方は、すべての操作をショートカットキーを駆使してお使いください。定時や終日の予定が多い方は、「時刻」を扱わないことを歓迎してくださると思います。予定の書き出しや検索もできますので、一行日記としても便利にお使いいただけます。
今後のバージョンアップ予定
今後のバージョンでは、大画面やタッチパネルでの使い勝手を改良したいと考えています。今後も「日日手帳」をよろしくお願いします。
(D.K.)