なぜかWindows 7マシンへのインストールがうまくいかなかったため、やむなくWindows XP搭載機での試用となってしまったことを、まずお詫びしておく。本ソフトは海外製ではあるが、インストール時に動作環境をチェックして日本語化されるため、最初からほとんど違和感なく「日本語のテキストエディタ」として使用できる。文字の入力はもちろん、検索などでも支障はなかった。
メニューの一部に英語表記のところが残っていたり、ヘルプやオフィシャルサイトの記述が英語なので、ある程度テキストエディタに慣れた人向きではあるが、ユニークなインタフェースは、あまりハードな使い方をしない人にもなかなか魅力的なのではないだろうか。例えば、テキスト上をダブルクリックすると、カーソル位置の単語を認識した上で、同じ単語がすべて強調表示されるという、ある種“文字列検索的な使い方”ができる。
一方、本来の文字列検索機能でも、複数ファイル内の一括検索や、マッチングした文字列が強調される「マーク」機能などがある。テキスト上のダブルクリックの場合は、ほかの個所をクリックした時点で強調表示は消えてしまうが、検索機能でのマークは、ユーザがクリアしない限りはそのまま。うまく使い分けることで、作業を効率化できる。
そのほかにも、
- マークを使ったジャンプ
- 行単位での選択やコピーに使える「ブックマーク」
- 文字列検索結果の逐次表示と一覧表示の使い分け
- 検索ダイアログの半透明化(ダイアログがアクティブでないとき、半透明化されるので下のテキストが読める)
など、検索に関連した部分だけ見ても、実にさまざまな工夫が凝らされている。HTMLのタグやスタイルシートのセレクタのように、構造化されたブロックを持つテキストの場合、当該ブロックを自動的に認識して折り畳みや展開ができるという、アウトラインプロセッサ的な機能もあり、可読性を高めている。
禁則処理のような、国産エディタならではの機能は持たないが、データの加工・整形や検索といった使い方では、かなり活躍してくれそうだ。
(福住 護)