Windowsのフォントをよりなめらかな、美しい表示にしてくれるユーティリティ。「MacType」は、フォントの表示をMac風の美しいものにし、読みやすくするソフト。起動するだけで表示を改善してくれるが、設定を変更することで、対象アプリケーションとの互換性を高めたり、動作管理を細かく行ったりすることも可能。フォントの調整方法やアンチエイリアスの設定なども、ユーザの好みでカスタマイズできる。設定はプロファイルとして保存・管理される。
プログラムは、
- 実際の表示を行う「MacTray.exe」
- 表示のための設定(プロファイル)を作成する「MacTuner.exe」
で構成される。MacTray.exe(スタートメニュー上のアイテム名は「MacType Tray」)を実行すると、タスクトレイに常駐し、フォントの表示が改善される。タスクトレイメニューからは、機能の停止、起動、再起動やプロファイルの作成、切り替えなどを行える。選択できる起動モードは、
- レジストリモード
- サービスモード
- MacTrayロード
- 起動しない
の4種類。「起動しない」以外を選んでおけば、Windowsの起動と同時に実行される。「レジストリモード」では、レジストリに書き込まれる情報を読み込んで、「MacType」が起動する。アプリケーションとの互換性が高い。停止や起動を行う場合、Windowsの再起動が必要。
「サービスモード」は、Windowsのサービスとして起動するモード。停止や起動にはタスクマネージャを使用する。
「MacTrayロード」は、「MacType Tray」を自動で起動するモード。「独立モード」と「互換性重視モード」とがあり、独立モードでは、機能の停止・起動やプロファイルの切り替えが可能。「互換性重視モード」では、プロファイルの切り替えができない代わり、互換性が向上する。
「起動しない」では、ユーザが任意に「MacType Tray」を実行・起動する。起動後はタスクトレイに常駐し、トレイメニューから「MacType」の停止や再起動、プロファイルの切り替えなどを行える。
使用したい起動モードや表示のためのプロファイルの選択は「MacTypeウィザード」で行える。プロファイルは「Default」のほか、「CRT」「iOS」「Win7 Opt」「LCD」など、計12種類が用意されている。ユーザがカスタマイズすることも可能だ。
プロファイルの作成や設定の変更は、
- MacType Tuner(MacTypeセットアップウィザード)を使用する
- MacTypeコントロールパネルを使用する
- 設定用のiniファイルを直接編集する
といった方法で行える。「MacType Tuner」では、ウィザード形式の画面でプレビューを確認しながら、- 調整方法の選択
- アンチエイリアス処理
- 太字の生成方法
- 描画レベルとガンマの設定
- フォントの太さ、斜体の角度の設定
- コントラスト設定
- 色の設定(RGBそれぞれの明度調整)
- 影の設定
- LCD用の最適化モード選択
など、多彩な項目を設定できるようになっている。「MacTypeコントロールパネル」では、設定は対話形式でなく、通常のダイアログで行うが、ヒンティングやカーニング、フォントの置換、「MacType」を適用しないプロセスの割り当てなど、ウィザード以上の細かな設定を行うことが可能。プレビュー用ウィンドウでも、表示する文字列や背景色などを変更できる。
実行中のアプリケーションに対して、「MacType」が有効になっているかどうかは、内蔵の「プロセスマネージャー」を使って調べることができる。