初心者だろうと上級者だろうと、パソコンを使い続ける上で決して忘れてはならないのが「バックアップ」だ。普段どれほど快調に動作していようと、ディスクの故障はまさに突然訪れる。ハードディスクではなく、最近流行のSSDなら安全かといえば、そんなことはない。SSDでも書き換え回数の制限によるデータ消失はあるし、静電気や落雷の影響で破壊される場合もある(個人的なことだが、筆者宅では昨年、近所に落雷があった影響により、何台かのパソコン周辺機器や家電製品が故障した)。「ミラーリングしているから」「RAID 5だから」といっても安心はできない。データが失われる原因はハードウェア的な故障だけでなく、ソフトウェアが原因である場合もあるし、ユーザのミスによるファイル消去の可能性もある。いずれにしろ、大切なデータが失われた際の被害は甚大で、多くの場合は取り返しがつかない。いざ、そのときになってから「あのときバックアップさえしておけば」と後悔しても遅いのだ。
そこで「EaseUS Todo Backup Workstation」だ。
筆者がバックアップソフトに求める条件は大きく三つ。
- Windowsの起動環境も含めたシステム全体をバックアップできること
- Windowsが起動しない状態でも復元できること
- 手軽にバックアップできること
だ。1.と2.は言うまでもない。ディスクの故障によりパソコンが使えなくなった際、できるだけ早く環境を取り戻すには、この機能は絶対に不可欠だ。3.に関しては必須というわけではない。だが経験上、面倒なバックアップ機能は、どうしても使うのが億劫になる。結局、バックアップを疎かにし、肝心なときにバックアップされてないという事態にもなりかねない。「EaseUS Todo Backup Workstation」は、三つの条件をいずれも高い水準でクリアしている。日本語対応になり、よりユーザフレンドリーになった点も見逃せない。もしものときに泣かないために、ぜひとも、こまめなバックアップをお勧めしたい。
(天野 司)