「DVDFab3 BD&DVD コピー プレミアム」は、Blu-ray/DVDのコピー、メディア変換、動画ファイルへのエンコードなど、動画データを活用するためのさまざまな機能を搭載したソフトだ。デジタルデータであれば、単に元のメディアで再生するだけでなく、ポータブル機器での再生など、さまざまな再生が可能であるだけに、こうしたソフトが必要になる。……というのはあくまで「理想の話」だ。実際には市販の動画ソフトはAACSやCSSで著作権保護されているものがほとんどだし、DVDレコーダなどでテレビ放送を録画した場合でも、デジタル放送あれば、AACSやCPRMにより著作権保護される。規制が強化された著作権法により、個人で楽しむ場合でも「著作権保護を回避してのリッピングは違法」ということになった現在、「DVDFab BD&DVD コピー」シリーズの便利な機能は、こと市販のソフトやテレビ放送の録画などでは、なかなか活かせないということになってしまう。
実際、「DVDFab2」では、ソースとしてディスクやディスクイメージしか使用できなかったが、「DVDFab3」では、動画ファイルを変換元とする機能が追加されたことで、活用の範囲が広がった。カメラ撮影された動画はもとより、著作権保護を回避せずにパソコンに動画を取り込む「アナログキャプチャ」を利用できるからだ。
たとえデジタル放送であっても、保護機能を回避せずにアナログキャプチャした場合には──個人で楽しむ範囲なら──法に触れることなくデータを活用できる。しかも「DVDFab3」ならば、そのソースからBD/DVDメディアにコピーすることも可能だ。そうした活用が行える点で、今回の機能強化は特に大きな変化だと思う。
(天野 司)