クリップボードを監視し、コピーされた数式の結果をバルーンで表示する、常駐型の関数電卓ソフト。簡単な操作で高度な計算を行える。「Clapte」は、タスクトレイ(通知領域)に常駐し、必要なときにいつでも計算を行える電卓ソフト。関数が含まれる数式を通常の表記のままで解釈できるほか、有効数字込みの計算や単位文字が含まれる計算を行うことも可能。関数名などの入力補助機能を持つ「計算機」画面に数式を入力して、計算を行うこともできる。
大きな特徴は、
- (1)クリップボード監視型の常駐ソフト
- (2)単位が考慮された計算を行える
- (3)有効数字桁数考慮や関数定義など、高度な技術計算を行える
の三つ。(1)クリップボード監視型の常駐ソフト「Clapte」には、一般的な電卓ソフトにあるような、数字や演算子入力用のボタン、数式入力用のユーザインタフェースがない。計算対象となる数式は、クリップボード経由で取り込まれる。例えば、テキストエディタに「2*3+4」などと入力してコピーすれば、クリップボード上の数式が自動的に読み取られ、計算が実行される。計算結果は、タスクトレイアイコンからポップアップするバルーンに表示される。「バルーンのクリック」「同じ数式のコピー」「あらかじめ設定したホットキーの押下」のいずれかの操作で、計算結果をクリップボードにコピーすることも可能。数式コピー元のアプリケーションなどにペーストして、計算結果をそのまま利用できる。
さらに、1行エディタ風の数式入力画面「計算機」を表示させ、計算することも可能。関数名や定数名、単位名の入力補助機能を利用して、計算を行える。
二つめの特徴は、(2)単位が考慮された計算を行えること。「Clapte」では、数式に数値や演算子、関数名などのほか、単位の文字列も含めることができる。例えば、時速60kmで30分間走行した際の移動距離を求めるには「60km/h * 30min」という数式をコピーすればよい。一般的な電卓ソフトならエラーとなるか、あるいは1,800という数値が返されるだろうが、「Clapte」ならば「30km」と、正しい結果を返してくれる。「数値と演算子、関数名以外の文字列はすべて単位として解釈される」とのことで、基本的な単位はあらかじめ登録済み。必要に応じて、ユーザが単位を登録して使用することもできる。
単位変換も行える。単位は、計算したい数式の前に「[]」で囲んで表記すればよい。例えば[rad] 90°という文字列をクリップボードにコピーすると、90度という角度をラジアン表示にした1.570〜という数値が返される。
そして三つめの特徴が、(3)有効数字桁数考慮や関数定義など、高度な技術計算を行えること。有効数字桁数が有効なモードでは、入力された数式の数値から自動的に有効数字の桁数が判定され、出力値の有効数字桁数に反映される仕組み。関数では三角関数や指数関数など、基本的なものは登録済み。これらを組み合わせるなどして、ユーザが自由に新しい関数を定義することも可能だ。数式中で使用可能な定数も標準で定義されているもののほか、ユーザが新たに登録することができる。単位もユーザ定義が可能で、個々の単位同士の変換係数も定義できるため、「ユーザ定義の単位同士を変換する」といったことも行える。