USBメモリなどに入れて持ち歩ける、コンパクトなWebブラウザ。ユーザエージェントの切り替えやプライバシー保護に関する設定、PDFファイルの出力など、多彩な機能を備える。「QtWeb Internet Browser」は、軽快な動作と充実したプライバシー保護/セキュリティ対策機能が特徴のタブブラウザ。実行ファイル(QtWeb.exe)のみで起動し、DLLファイルや設定ファイルなどは不要。USBメモリなどのリムーバブルメディアに入れて、手軽に持ち運べる。アプリケーション/ユーザインタフェースフレームワーク「Qt」とレンダリングエンジン「WebKit」をベースに作られている。
ページが表示されるビューア部はタブ切り替え式。新規タブの作成やタブのクローン作成、タブの再読み込みなどの操作を行える。
メイン画面はビューア部のほか、メニューバー、ツールバー(ナビゲーションバー)、ブックマークバーなどで構成される。ブックマークバーはドッキング形式。メイン画面の左右に配置したり、上部または下部にツールバーのように表示させたりすることができる。
好みに応じてメイン画面の外観を変更したり、ユーザエージェントを変更したりすることも可能。ユーザエージェントは、Internet Explorer、Firefox、Opera、Safari、Google Chrome、Custom、QtWebから選択して簡単に切り替えることができ、ブラウザのバージョンやプラットフォームも選択できる。
ブックマークは、メニューバーやドッキングバーから利用することが可能。メニューバーの「履歴」では、前後のページやホームページへの移動、最後に閉じたタブや最後のセッションの復元、履歴の削除といった操作を行える。
履歴の削除のほかにも、プライバシー保護関連の機能が充実している。メニューバーの「プライバシ」では、JavaScript、画像、プラグイン、Cookie、ポップアップ、ユーザエージェント、プロキシをそれぞれ無効化/有効化することが可能。さらに「プライベートブラウジング」モードが用意され、有効にすると、
- 閲覧したページが履歴に追加されなくなる
- 「ダウンロード」ウィンドウの項目が自動的に削除される
- 新しいCookieが保存されなくなる
- 現在のCookieにアクセスできなくなる
- サイトのアイコンが保存されなくなる
- ユーザ名、パスワード、セッションが保存されなくなる
- ユーザエージェントがWebサーバに送信されなくなる
- 検索ボックスに項目が表示されなくなる
ように設定が変更される。「QtWebのリセット」「フルリセットで終了」機能もある。「QtWebのリセット」では、履歴やキャッシュ、Cookie、パスワードといった情報を一括削除することが可能。「フルリセットで終了」では、閲覧の履歴やブックマーク、ダウンロードしたアイテムなどまで削除し、「QtWeb Internet Browser」をインストールする前の状態に戻せるようになっている。
プライバシー保護関連機能としては、ソフトウェアキーボード(スクリーンキーボード)、履歴項目の自動削除(保存期間の設定)、Cookieの許可や有効期間などの設定といったものもある。
そのほかにも、
- マウスジェスチャのサポート
- WebページをPDFとして保存
- ソースコードのチェックをはじめ、Webサイトの解析などに利用できる「ウェブインスペクタ」
など、多彩な機能を備える。