ハイビジョン動画編集、音楽編集など、多彩な機能を搭載した“高性能映像編集ソフト”。世界中で高い評価を得る「MAGIX Video deluxe」の日本語版。Windows 8にも対応する。「Movie Pro MX」は、ビデオカメラやデジタルカメラ、スマートフォンからの動画取り込み、カット編集、高度なエフェクト、サウンド編集、Blu-ray/DVDオーサリング、モバイル機器への動画出力、YouTube/Facebookなどへのアップロードなど、数多くの動画・音声編集機能を備えたソフト。従来版「Movie Pro」に対し、エンジンの最適化やNVIDIA CUDA、AMD ATI Stream、Intel Quick Sync Videoへの対応などが図られ、動作速度が大幅に向上した。
バージョン名の「MX」は“Media eXchange”の略。さまざまなデバイスやアプリケーション間で、メディア素材やプロジェクトファイルの共有を目指す「Movie Pro」ということで名付けられた。開発元(MAGIX社)が同じDAW(Digital Audio Workstation)ソフト「Music Maker MX」との連携も可能。「Music Maker MX」で編集・作成された音楽を直接、取り込むこともできる。
動画の取り込みは、AVCHD/AVCHD Lite、HDV、DVなどのビデオカメラから直接、行えるのはもちろん、デジタルカメラやiPhone、Androidなどのスマートフォンで動画・静止画を取り込むことも可能。DVDメディアやDVDのVOB動画(著作権保護されていないもの)なども取り込める。動画と音声とを個別に取り込むことができ、既存の動画にほかのメディアからの音楽を組み合わせる、いわゆる「MAD動画」も簡単に作成できる。
編集機能は極めて強力。編集スタイルは、初心者向けのストーリーボード方式、上級者向けのタイムライン方式のいずれも利用でき、自由に切り替えられる。編集用トラックは最大99トラックまで使用することが可能。大規模な動画の編集にも余裕で対応する。動画・音声に効果を加えるエフェクトは274種類、飾り枠などの装飾を加えるデコレートは142種類、動画の切り替わり効果=トランジションは3Dを含めて127種類、タイトル文字、テロップなどを加えるタイトルエフェクトは225種類と、豊富なエフェクト類が収録されている。
動画ソースとBGMを用意し、スタイルを選択するだけの自動編集機能「ムービーショーメーカー」も搭載。ワンタッチで誰にでも簡単に高品質な映像が作成できる。さらに、ユニークな「トラベルルートアニメーション」を使えば、出発地点と到着地点、その間を移動する乗り物などを指定するだけで、二点間を結ぶアニメーションを作成することが可能。地図は、OpenStreetMapを利用する。
動画編集は64bit OSに完全対応。Windows 8にも対応する。ハイビジョン解像度となるAVCHDのネイティブ編集も可能。3D動画の編集や5.1ch音声の編集も行える。
音声編集も強力だ。曲のジャンルとムードを選択するだけでBGMが完成する「サウンドトラックメーカー」が用意され、BGM集を用意しなくても、簡単に動画にBGMを付加できる。
出力機能では、一般的な動画ファイル出力のほか、Blu-ray/DVDのオーサリング機能を備え、ディスクに直接書き込むことが可能。AVCHD動画をSDカードに直接書き込むことで、AVCHD対応レコーダなどで動画を再生することもできる。YouTubeやFacebookへの動画アップロード機能もある。