「ESET Smart Security」は、インターネットの利用にともなうさまざまなリスクからパソコンを守り、安全で快適な環境を保つ総合セキュリティ対策ソフト。不正プログラムの活動や侵入をその場でブロックするリアルタイム保護、ユーザが任意に実行できるオンデマンドスキャン、Webブラウズやメールの保護などの機能で、パソコンを総合的に防御してくれる。クラウドを利用したマルウェア監視・検出機能「ESET Live Grid」、システム設定の改竄などを防ぐ「HIPS（ホスト侵入防止システム）」などの機能も搭載する。開発25周年を記念した「25周年記念パック」には、Android向け総合セキュリティ対策ソフト「ESET Mobile Security for Android」が同梱される。

メイン（ホーム）画面は、現在の保護の状態がひと目でわかるシンプルなデザイン。保護の状態は、ホーム画面のほか、そのほかの操作画面やタスクトレイメニューからも確認できる。個別機能を一時停止したり、ネットワークをブロックしたりといった操作もすばやく行える。

インストールすると自動的に保護が開始され、ファイルが開かれたりする際には、リアルタイムで監視・保護が行われる。さらに、HIPS機能がファイルやプロセス、レジストリキーを監視し、システムの安定性を低下させるようなマルウェアの活動をブロックする。HIPSは機能の有効/無効を切り替えられるほか、活動を検知した場合の処理方法を指定することも可能。さらに、

• ファイルの削除や書き込み
• あるアプリケーションがほかのアプリケーションを開始・終了
• レジストリキーの削除、変更、名前の変更

CDやUSBメモリなどのリムーバブルメディアがマウントされた場合の動作を設定することも可能。メディアの挿入時に、自動でスキャンを実行するかどうかを選択できるほか、挿入されたメディアに応じて「アクセス拒否」「読み込みのみ」「読み込みと書き込み」のいずれかを選択できる。メディアを判別するための条件は、デバイスのタイプ（USB、CD/DVD、IEEE 1394）やシリアル番号、ベンダ名、モデル名、メディアのサイズ、さらにユーザアカウントやグループなどを設定できる。

手動検査には、

• ローカルドライブを対象に、自動的にマルウェアを駆除する「スマート検査」
• 検査対象のドライブ/フォルダを指定できるカスタム検査

検査方法の詳細な設定は「ThreatSenseエンジンのパラメータ設定」で行える。システムメモリやブートセクタ、アーカイブ（書庫）ファイルなどの検査対象、除外する拡張子、駆除レベル（検査のみ、標準的な駆除、厳密な駆除の3レベル）、さらにはヒューリスティックエンジンの使用やクラウドとの連携などを設定できる。

設定画面は「基本設定」と「詳細設定」とに分けられ、基本設定では各保護機能の状態を確認できるほか、一時的に機能をOFFにすることも可能。詳細設定では、スキャンの対象や除外するファイル、ファイアウォールのルール、アップデートのタイミングなどを指定できるようになっている。

さらに、パソコンを快適に使うための機能として、

• アクセス可能なWebサイトのコンテンツやページをユーザアカウントごとに制限できる保護者機能（ペアレンタルコントロール）
• フルスクリーン画面でプログラムが動作している場合、メッセージの表示やスケジュール実行をキャンセルする「ゲームモード」

パソコンの状態をより詳しく調べたり、安全性をより高めたりするのに役立つ補助機能もあり、「ツール」画面にまとめられている。

• 「ESET Smart Security」のアップデートや、検出した脅威などに関する動作ログの表示
• 検出・駆除した脅威や処理した迷惑メールの数などの統計情報の表示
• ファイルシステムやネットワークの通信状態をモニタ
• 隔離されたオブジェクトの表示・復元
• コンピュータの検査やアップデートなどの自動実行スケジュールの管理
• 実行中プロセスの一覧表示
• ネットワークに接続している全プログラムの通信状態の表示
• システムスナップショットの作成（ESET SysInspector）
• 不審なファイルをESET研究所へ提出して分析を依頼