直感的に操作できる3D人体モデルソフト。トゥーン効果やスケッチ処理など、利用できるエフェクトも多彩。「デザインドール」は、人間型の3Dオブジェクト(モデル)に画面上でさまざまなポーズを取らせ、イラストの参考にしたり、ほかの3Dソフトで利用したりできる、人体専用の3Dグラフィックソフト。モデルにはあらかじめ関節が定義され、簡単な操作で自然なポーズを取らせることができる。ほかのユーザが作成・公開しているポーズを番号入力だけで読み込み、画面上に再現することも可能(ライセンスユーザのみ)。
メイン画面は、上部にメニュー/ツールバー、中央にはモデルの「3Dビュー」、右側にはモデルやカメラなどの「オブジェクトリスト」が並ぶ構成。画面左側の「操作パネル」には、オブジェクトリストで選択したタグに応じて、さまざまなツールが表示される。
モデルには、首や肩、肘、手首、背骨、腰、膝など、主要な関節構造があらかじめ定義され、手首の先をマウスドラッグで、肩を中心にして腕を動かしたり、腰を下方向にドラッグして、モデルを座らせたりといったことが可能。「自然な動き」を再現できる。
モデルの各部分のサイズ(腕の長さや足の長さ、太さ、肩幅、腰幅など)は、骨格(ボーン)サイズの調整で自由に変えられる。頭部の形状、胸部や肩周り、腰周りといった肉付きに関する部分は、あらかじめ用意された複数の形状から似たものを選択し、さらに選択したパーツにモーフィングを施すことで表現できる。例えば、標準(初期状態)のモデルの体型は成人女性だが、骨格を整え、肩や胸、腰部の肉付きを変化させれば、成人男性になる。痩せ型や筋肉質といった違いも表現することが可能だ。
複数のモデルを定義し、同一画面上に複数の人体モデルを配置することも可能。ポーズやボーンの変更、あるいはパーツのモーフィング状態などは、モデルごとに個別に指定できる。モデルのほかに、自由なサイズの直方体オブジェクトを配置することもでき、台に腰掛けた姿勢のモデルなども定義しやすい。
作成したモデルは、レンダリングしてビットマップ画像として出力することが可能。レンダリングの際には、モデルの質感を決定する「エフェクト」を選択・設定できる。木製デッサン人形のような質感やメタリックな質感などでレンダリングを行える。アニメ調の質感が得られるトゥーン効果も用意されている。レンダリング時の光源は1ヵ所だけでなく、複数を定義することが可能。JPEG/BMPなどの画像ファイルを背景にして合成出力することもできる。
モデルデータをOBJ形式でエクスポートすれば、ほかの3Dソフトで利用することも可能。「デザインドール」専用のSNSサイト「ドールのアトリエ」では、「デザインドール」で作成したポーズをアップロードしたり、ほかのユーザが作成したポーズをダウンロードしたりでき、幅広い楽しみ方ができる。