人気歴史シミュレーションゲーム「三國志」シリーズの新バージョン。グラフィックが一新されたほか、シリーズではじめてオンライン対戦が可能になった。三國志の英雄となり、中国全土の統一を目指す
「三國志」は、お馴染み“三國志”の世界にどっぷりと浸ることができる歴史シミュレーションゲーム。わかりやすいインタフェースと解説システム、きめ細かな難易度設定により、はじめてプレイする人から古参のプレイヤーまで、幅広く楽しむことができる。プレイヤーは三國志の英雄の一人となって自勢力を率い、内政で国力を高め、外交を行い、隣国を攻めて、中国全土の統一を目指す。新バージョン「12」では、全国のプレイヤーとオンラインでのリアルタイムバトルを楽しめるオンライン対戦モードが搭載された。
ゲームを開始するには、まずシナリオを選択する。選択できるシナリオは計8本。「184年2月 黄巾の乱」「190年1月 反董卓連合」「195年1月 群雄割拠」「200年5月 官渡の戦い」「207年9月 三顧の礼」「214年6月 益州平定」の各基本シナリオと、英雄たちが時代を超えて集う「251年1月 英雄集結」、日本の戦国大名たちが時空を超えて転生する「信長転生」の2本のifシナリオが用意されている。シナリオによって、選択できる勢力や登場するキャラクタ、国力などが大きく変化し、楽しみ方の幅を広げてくれる。
美しいグラフィックで展開される、豊富な歴史イベントはゲームの楽しみのひとつ。現在、プレイ中の年代に起きた重要なイベントが眼前に展開され、その時々の状況、情勢を深く理解でき、何よりも三國志の世界にどっぷりと浸ることができる。
続く勢力の選択では、環境設定画面が表示され、ゲームの難易度(初級、中級、上級)、寿命(史実、長寿、なし)、登場都市(史実、仮想)、戦略解説(あり、なし)、金収入・兵糧収入・募兵量(標準、自勢力のみ多め、他勢力のみ多め)、戦闘環境設定(操作タイプ、スクロール速度、選択中の停止など)や、そのほかの設定を行える。戦略解説は、ゲームの基本的なルールや操作方法を状況に応じて教えてくれるもの。はじめてプレイするプレイヤーにとって助けになる。
自勢力の都市をきめ細かく管理し、内政の充実と国力の増強を図る
ゲームは、大きく分けて「戦略」「戦闘」の二つのパートからなる。「戦略」では、内政と外交を行いながら国力を充実させてゆく。操作は、中国全土が表示されたメイン画面と、個別の都市内部が表示される都市画面とで行う。国力の拡充に不可欠な施設の「建設」と、武将の「配属」をはじめとしたいくつかの命令・コマンドの発行は都市画面でのみ行えるが、そのほかの「軍事」「人材」「外交」「賞罰」「軍団」「秘策開発」「秘策」といった命令は、メイン画面・都市画面のいずれからでも行えるようになっている。
「建設」は、都市画面の空地またはすでにある建物のクリックで行うことが可能。「市場」「農園」「兵舎」「巡察局」「計略府」「製造所」「求人所」「技法所」の各施設を作れる。在野武将の探索と登用を行う「求人」や、技法の開発を行う「研究」など、特定の施設でないと発行できない命令もある。すでに存在する施設を「増築」して、レベルを上げることも可能。すべての施設はただ建築しただけではだめで、武将を「配属」して、はじめて真価を発揮する。建設や都市の占領によって施設の数が増えるのにともない、数に見合うだけの武将を登用する必要がある。
都市画面の特定の建物に吹き出しが表示されているときに、吹き出しをクリックすると、武将たちの声を聞くことができる。時折表示される「!」という吹き出しでは、民からの陳情に一季節で最大二つまで応えることが可能。陳情の内容を解決することで、対応した武将の能力を上昇させたり、特技を修得したりできるようになっている。
戦略を立てる上で重要なのは「技法」と「秘策」の開発。「技法」は一度獲得すれば、永久に効果を得続けることができる。「秘策」には、戦略パート用と戦闘パート用とがあり、一度使うと一定時間効力を発揮したあと、失われてしまう。技法、戦略ともに効果は絶大だが、開発にあたっては条件を満たす武将を二名から三名専従させなくてはならない。「いつ、何を開発するか」の判断が重要となる。
国力が充実し、十分な兵力を獲得できたら、近接する敵都市に侵攻して、勢力を拡大しよう
画面下部に表示される命令のうち、「人材」は、自勢力の都市で武将を移動させるのに使用する。「賞罰」は「加増」「褒美」「官爵」「処罰」の各コマンドで、武将たちの忠誠心を高めたり、不要な武将を処断・追放・解放するのに使う。「軍団」は、配下の武将を都督にして、都市の統治を委任するためのもの。委任した都市は、方針は指定できるが、直接命令を出すことはできなくなる。都市の数が多くなり、すべてを操作するのが困難になったときなどに使用する。
「外交」では、他勢力に武将を使者として派遣し、「同盟」や「停戦」などの「約定」を相手に要求すると同時に、「金」「名品」「捕虜」などの見返りを「提示」する。一時的に他勢力からの攻撃を避けたいときなどに使えばよい。
「軍事」は、物資を他の都市に輸送したり、敵の都市に出陣したりする際に使う。「出陣」を選択し、侵攻目標となる隣接した敵都市、実行武将、兵力などを設定すると、出撃準備が整う。実際の侵攻は、ターンのすべての命令を出し終えて、「進行」を実行したあとに開始される。
戦闘はリアルタイム制。すべての武将には槍兵、騎兵、弓兵、いずれかの基本兵科が設定され、配下の兵士はそれに応じた兵科となる。槍兵は騎兵に、騎兵は弓兵に、そして弓兵は騎兵に対して特殊攻撃を発動することが可能。三つの兵科にはジャンケンのような関係性がある。そのため兵科をバランスよく配分することが、戦闘を行う上で重要となる。戦闘は各部隊の移動先をマウスで指定すれば、部隊が敵と遭遇した時点で自動的に開始される。指示が面倒なら、オート戦闘を指定してもよい。戦闘中に発動させると、戦況を変えられる「秘策」や「戦法」も数多く用意されている。戦闘中は、条件によって一騎討ちも発生する。