リアルな自然景観を描画できる高機能3D CG作成ソフト。土壌、大気、水面、光線や樹木、草などを作るための素材が豊富に用意されている。「Terragen 2」は、山岳、砂漠、草原、海洋などの景観を、美しく立体的に描くことができるグラフィック作成ソフト。使用できる素材や機能は9枚のタブ画面にまとめられ、タブを切り替えながら、素材ごとにパラメータを変更して、景観を作成してゆく仕組み。景観や素材を外部ファイルから読み込んで活用することも可能だ。
搭載された機能は、
- 素材を設定するもの
- パラメータや条件を設定するもの
- ソフトの操作や編集に関するもの
に大きく分類でき、9枚のタブ画面にまとめられている。「素材を設定するもの」としては、- 基本的な地形を設定する「Terrain」
地表の凹凸や高さで地形を表現できる(Hightfield)。地形や山脈をフラクタル数値演算処理で作成し、重ねて表示させることも可能 - 湖や海を設定する「Water」
- 構成要素を画像に加える「Objects」
追加できる要素はDisc(平らな板)、Plane(平面)、Sphere(球体)、Grass clump(草むら)、Rock(岩)、Planet(惑星)など。ほかのタブで扱われる地表、雲、水面などをオブジェクトとして利用することもできる - 雲(高層・中層・低層)を3Dまたは2Dで描画する「Atmosphere」
「パラメータや条件を設定するもの」としては、- 地表の色や質感を設定する「Shaders」
地形に陰影や立体感をつけたり、オブジェクトにテクスチャを貼り付けたりして、画像にリアリティを与えることができる - 照明を設定する「Lighting」
太陽や光源の位置・条件を設定できる - 景観内の任意の位置にカメラを配置する「Cameras」
カメラは複数台を設置することが可能。パースの有無やレベル(視野角、露出・焦点距離)などを設定できる
「ソフトの操作や編集に関するもの」としては、- レンダリングのサイズや視点などを設定できる「Renderers」
- ノードとネットワークを設定できる「Node Network」
が用意されている。シンプルな景観であれば、- 「Terrain」で地形の概略(凹凸)を作成
- 「Shaders」で地表面の状態(草や雪などの色や質感)を決定
- 空や海、湖など、水や大気のオブジェクトを追加
- 照明やカメラ位置、撮影条件を設定
という手順で作成することが可能だ。地形の作成では、ドットの濃淡で高低差をつけながら地形を作る「Hightfield」(サイズは固定)のほか、フラクタルの数値演算処理を行いながら、地形をリアルタイムで生成することも可能。複数のオブジェクトを「群(Population)」として一括管理することもできる。例えば「同じ種類の木や草をたくさん並べて配置し、森林や草原を作る」といった使い方ができる。
描画要素はノード単位で管理される。新しい素材を画面に追加すると、ひとつのノードが作成される仕組み。ノードの下位に、さらにノード(子ノード)を作成することも可能。親子階層を利用して、効果を及ぼす範囲を容易にコントロールできる。こうしてノードの階層や関連付けを変更したり、ネットワーク構造を編集したりすることで、複雑な景観を構築できるようになっている。
プレビューのレンダリングは、ノードが追加・設定されるたびに行われ、作成中の地形やオブジェクトの配置をいつでも確認することが可能。さらに、プレビュー画面の視点を移動させることもでき、真上(上空)、真下(地下)、正面(手前)、背面(真後ろ)、左側、右側からの画像をワンクリックで確認できる。