プラグインにより、さまざまな機能拡張を実現するコマンドラインランチャ。キー入力で操作できるほか、ボタンランチャとしても利用できる。「ZiiLaucher」は、プログラムの実行ファイル名やファイル/フォルダ名の入力でアイテムを開けるコマンドラインランチャ。メイン画面は、入力欄のみのコンパクトかつシンプルな構成。アイテム名を入力すると文字列検索が行われ、該当するアイテムがリスト表示される。リストで(一つまたは複数の)アイテムを選択することで、目的のものをすばやく開ける仕組み。利用できるプラグインは多彩。インデックスの作成、アイテムの登録をはじめ、起動中タスクの一覧、コントロールパネル/マイネットワーク項目の一覧、クリップボード履歴、ファイル名を指定して実行などのプラグインがあらかじめ登録されている。
アイテムの検索は、前方一致/中間一致およびスキップマッチングに対応。複数の方法を指定したり、序列を指定したりすることもできる。AND/OR/NOT検索やフレーズ検索を利用することも可能。インクリメンタルサーチにも対応し、入力された文字列から順次、該当するアイテムが絞り込まれる。さらにMigemo検索にも対応。ローマ字のまま、日本語のインクリメンタル検索を行える。
プラグインとして用意された機能は数多い。なかでも、まず第一に挙げられるのが「『ZiiLaucher』の操作環境を作るためのプラグイン」。指定フォルダ内のインデックスを作成できる「ファイルインデックスプラグイン」や、特定のアイテムを一覧リストのトップに表示させる「登録アイテムプラグイン」などだ。「ファイルインデックスプラグイン」は、あらかじめフォルダ内アイテムのインデックスを作成し、コマンド検索の高速化を図るもの。初期状態では、C:\Program Filesとスタートメニュー内のプログラムがインデックス対象として登録されている。もちろんユーザが任意のフォルダを追加することも可能。指定拡張子のアイテムだけを対象にすることもできる。さらに、インデックス情報(データ部分)をファイル保存できる「ファイルインデックスDBプラグイン」も用意されている。
アイテムの登録は、対象を「登録アイテムプラグイン」の画面にドロップするだけと簡単。コマンドライン引数や「管理者権限で実行」といったオプションも指定できる。引数では置換文字列を利用することも可能。例えば、選択アイテムのファイル名や拡張子、任意の文字列をそのまま(あるいはクォートで囲んだ状態で)起動時にプログラムへ渡すなど、引数を用いた複雑なオプション設定を行える。
登録済みアイテムは、アイコンが並ぶ「ボタンランチャ」で開くことも可能。デスクトップのダブルクリックで表示され、目的のアイテムを開ける。ウィンドウに表示されるアイコンの行数や列数、セル(ボタン1個の)幅は好みで変更できる。
抽出アイテムに対して、さまざまな処理を実行できる「メニュー」機能も備える。メニューから行える操作は、
- アイテムの文字列をコピーする
- 登録アイテムに指定する
- インデックス対象にする
など。さらに、通常のメニューに含まれない処理を登録して、専用の実行キーで呼び出せる「実行メニュー」機能もあり、例えば、ファイルに対して「特定のアプリケーションで開く」「ファイルがあるフォルダを開く」といった処理を簡単に実行できる。デスクトップ操作を快適にする便利なプラグインとしては「Windowsユーティリティ」がある。例えば、アクティブ/非アクティブを問わず、
- マウスカーソルが置かれたウィンドウをホイールでスクロールする「ホイールリダイレクト」
- ダブルクリックや右クリック+カーソルキーの操作でフォルダ移動を実行する「エクスプローラジェスチャ」
- 【Esc】キーで最前面のウィンドウを閉じる「拡張Escキー」
といった機能を利用できる。そのほかにも、スクリプト言語を実行できる「IronPython,IronRubyスクリプトプラグイン」、Google検索を実行できる「Googleサジェスト」など、便利なプラグインが数多く用意されている。ホットキー機能も充実している。例えば、メイン画面の表示/非表示や、「メニュー」「実行1〜4」のポップアップ、アイテムの優先度(表示順序)の変更といった操作を、任意のキーまたは特殊キー(【Alt】/【Shift】/【Ctrl】)との組み合わせで行える。プラグインごとに実行/有効/無効のキーを指定できるほか、各プラグインが備える個別の機能(操作)も、ホットキーに割り当てることができる。