フルカラー対応の高機能ペイントソフト。パターンを使った塗りつぶしから写真のレタッチまで、さまざまな表現を楽しむことができる。「Paint.NET」は、フィルタによるエフェクト処理やレイヤを使った描画なども可能な高機能ペイントソフト。工夫されたインタフェースは使いやすく、サムネイル型タブで複数の画像を切り替えながら編集したり、実行した編集操作の任意時点に簡単に遡ったりもできる。独自のPaint.NET(*.PDN)形式のほか、BMP/GIF/JPEG/PNG/TIFF/TGAやDirectDrawサーフェイス(*.DDS)などの画像形式に対応する。Microsoftの支援を受けて開発された。
メイン(編集)画面では、複数の画像を同時に開いて編集することが可能。現在開かれている画像は、画面右上部にサムネイルで表示され、縮小イメージを参照しながら、タブを切り替えるようにして選択できる仕組み。さらにサムネイル表示可能なドロップダウンリストもあり、開いている画像の数などに応じて使い分けることが可能。「最近使ったイメージを開く」もサムネイル表示され、編集対象を容易に選択できる。
メイン画面のほかにも「(描画)ツール」「色(の選択)」「レイヤ」「履歴」などのサブウィンドウがあり、表示/非表示を切り替えられる(ツールは、ツールバーのドロップダウンメニューで選択することも可能)。
描画ツールには、ペイントブラシ、鉛筆、消しゴム、ペイント缶、直線/曲線、四角形、楕円などが用意され、選択したツールに応じてツールバーのオプションが切り替わるようになっている。ペイントブラシやペイント缶では、単色のほかにもディザリングやパターンを指定することが可能。アンチエイリアスやブレンド方法なども指定できる。
レイヤは、表示/非表示の切り替えのほか、不透明度やブレンドモードを指定することが可能。ブレンドモードでは、覆い焼き、焼き込み、オーバーレイなど、計14種類から合成方法を選択できる。レイヤの重ね順の入れ替えや結合、複製なども行える。
「調整」メニューでは、フォトレタッチ系の操作を行える。セピア、ポスタリゼーションといった加工のほか、明るさ/コントラスト、色合い/鮮やかさ、レベル(レベル補正)、曲線(トーンカーブ修整)などの項目が並ぶ。トーンカーブの修整では全体の明るさだけでなく、RGBそれぞれの色別に修整することも可能だ。
エフェクト関連の機能は「効果」メニューにまとめられている。アート、デフォルメ、ノイズ、ぼかし、レンダー、写真、様式の各グループに分類され、モザイクやすりガラス、油絵などの効果や、ノイズの除去、ぼかし、赤目補正、フラクタル図形や雲の描画などの処理を行える。
ユーザが行った操作は「履歴」ウィンドウに一覧表示され、任意の時点に遡ることが可能だ。