ウイルスや不正アクセス、フィッシング詐欺などの被害からパソコンを守ってくれる「ノートン インターネット セキュリティ」の新バージョン。フェイスブック(Facebook)安全診断機能や個人情報管理・保護機能をはじめ、数多くの機能が強化・追加された。「ノートン インターネット セキュリティ」は、Webページの閲覧や電子メールの送受信、不正アクセス、情報漏洩など、インターネットの利用にともなう数々の危険から、パソコンをリアルタイムで保護したり、すでに侵入してしまった不正プログラムを検出・駆除したりしてくれる統合セキュリティ対策ソフト。パソコンを快適に利用するためのパフォーマンス監視機能やチューニング関連機能なども搭載する。新バージョン「2012」では、個人情報管理・保護機能「ノートン ID セーフ」がクラウド対応になり、「ノートン ID セーフ インザ クラウド」に強化されたほか、ノートン製品の管理やマシンの状態を確認できる「ノートン マネージメント」が追加された。さらに、インタフェースはよりシンプルでわかりやすいものになった。ファイルの信頼性評価機能「ノートン インサイト」などの強化も図られた。
メイン画面のデザインは従来に比べ、よりシンプルでわかりやすいものになった。画面中央部には「システムの(保護)状態」、マニュアル操作によるウイルススキャンやアップデート用のボタン、保護機能の設定状態を確認するための「拡張表示」ボタンが配置されている。
保護機能は「コンピュータ」「ネットワーク」「Web」に分けられ、「拡張表示」ボタンのクリックで個々の機能のON/OFFを選択できる仕組み。ただし、安全性を確保するため、多くの機能には時間制限があり、OFFにした場合でも一定時間が経過するとONに戻る。一部の保護機能がOFFに設定されている場合は、「システムの状態」が赤で「リスクあり」とされ、パソコンの状態をひと目で把握できるようになっている。各保護機能で利用できるのは、
- (1)コンピュータ
- ウイルスやスパイウェアからの保護に加え、インターネット経由で収集した情報をもとにアプリケーションを評価し、保護に利用する「インサイト保護」、プログラムの振る舞いから脅威かどうかを判定する「SONAR保護」
- (2)ネットワーク
- 不要な通信を遮断してインターネット経由での攻撃を防ぐ「スマートファイアウォール」、プログラムの脆弱性を利用した攻撃を防御する「侵入防止」、電子メール保護
- (3)Web
- 電話番号やクレジットカード番号などの個人情報をあらかじめ登録しておき、情報の漏洩を防止する「ID保護」、Webブラウザの脆弱性を利用した攻撃からパソコンを保護する「ブラウザ保護」、Webブラウズ中に危険なリンク先を検知して警告する「安全なWeb閲覧」、ダウンロードしたファイルがインストールしても安全かどうかをチェックする「ダウンロードインテリジェンス」
となっている。さらに、マニュアル操作による不正プログラムのスキャン/駆除や、インサイト保護におけるアプリケーションの評価一覧表示、パソコンのユーザアカウントごとにインターネットの利用時間帯やアプリケーションなどを制限できる保護者機能(Norton Online Family)なども用意されている。パソコン内のファイルを任意にマニュアルスキャンする場合は、通常のスキャン以外に、ファイルの安全性をあらかじめ評価しておくことで、スキャンの効率をアップさせたり、Facebookのアカウントと連携して、ウォールに投稿されたリンクなどの危険性をチェックさせたりすることも可能だ。
そのほかにも、パソコンをより快適に使うための機能として、
- 特定アプリケーションの利用中に警告メッセージなどの表示を控える「サイレントモード」
- CPU/メモリの利用率やシステムスキャンなどのイベントの監視と統計データを表示する「パフォーマンス監視」
- バッテリー動作中にバックグラウンドで実行中のジョブを停止し、消費を抑える「省電力モード」
- パソコンの起動時に同時に起動するプログラムを管理できる「起動マネージャ」
- 設定全体をパスワード保護したり、管理者以外による設定へのアクセスを制限したりできる「製品セキュリティ」
- 実際にページにアクセスする前に安全性を確認できる「セーフWeb」
- ネットワーク上のほかのパソコンにインストールされているノートン製品の状態を監視し、リスクの可能性がある場合にはメールなどで通知したり、購入済みノートン製品の使用期限などを確認したりできる「ノートン マネージメント」
- 全世界で24時間以内に発生しているサイバー犯罪の状況や新種の脅威などがわかる「脅威活動マップ」
などを搭載する。