バージョンアップのたびに改良を重ね、使い勝手を向上させ続けてきた“定番”はがき作成ソフト。新バージョン「18」では、特に「はじめて使う人に優しい設計になった」と感じた。まず、「クイックスタート」や「クイックヘルプ」など、ユーザが操作に迷わないようにアシストしてくれる機能が充実している。さらに住所録の変換では、ほかのはがき作成ソフトの住所録データを読み込めるだけでなく、製品別に「住所録移行マニュアル」が準備されている。新規のユーザにとっては至れり尽くせりという印象だ。iPhotoやアドレスブックなど、OS X標準アプリケーションとのスムーズな連携も大きな特徴。iPhoneをMacのアドレスブックと同期させているユーザは多いと思うが、出先ではiPhoneで入力して、アドレスブックで管理・閲覧、「宛名職人」で宛名印刷というように使い分ければ、それぞれのメリットが発揮され、作業効率も上がるだろう。
一般にはがき作成ソフトというと、家族や子ども、趣味などを中心にしたプライベートユースをイメージしがちだが、「宛名職人」ではビジネス向けの機能が充実している点も見逃せない。各社別の宅配便の送り状やラベル(タックシール)のほか、意外に目立たないが、名刺は公私合わせて約40種類、挨拶文は会合、休業、礼状・祝い状などのカテゴリー別に30種類近くが用意されている。iPhoneとの連携も含めて、ビジネスでも積極的に活用したくなるソフトだ。
(坂下 凡平)