複数のMP3ファイルの音量を一定(同じ音量)になるように調整できるソフト。アルバム内の音量差を維持したまま、音量調整することも可能。「MP3Gain」は、ファイルごとにばらつきのある音量を、まとめて一定化するためのソフト。あらかじめ設定した「目標“標準”音量」(初期設定は89.0dB)にMP3ファイルの音量を調整することで、プレイヤーでの連続再生時に気になる「音量のばらつき」を、ボリュームで調整する手間が省ける。デコード/エンコードを行わず、MP3ファイルを直接処理するため、音質が劣化することがない。
使い方は簡単。
- MP3ファイルをリストに追加
- 目標“標準”音量を設定
- 分析を実行
- ゲイン(音量レベルの変更)を適用
するだけでよい。リストへのファイル登録は、ファイル単位でも(MP3ファイルを含む)フォルダ単位でも可能。ドラッグ&ドロップで簡単に行える。分析を実行すると、現在の音量やクリッピングの発生状態などがリストに表示される。分析およびゲインの方法には、
- トラック分析、トラックゲインの適用
- アルバム分析、アルバムゲインの適用
の2種類がある。「トラック分析、トラックゲイン」は、トラック(個々のファイル)それぞれに対して、個別に音量を調整するもの。「アルバム分析、アルバムゲイン」では、リストに登録されたトラックを1枚の「アルバム」と見なし、アルバム全体が目標“標準”音量に近づくように調整する(アルバム内での音量の差異は保たれる)。さらに、目標“標準”音量とは関係なく、一律に一定量が調整される「一定値ゲイン」を適用することもできる(そのほか、音量を最大化するためのオプションも用意されているが、推奨されておらず、初期状態では使用できない)。
ゲインを適用すると、分析結果をもとに調整が行われる。ユーザがパラメータを操作する必要はない。調整を破棄して元へ戻せるUndo機能もある。
分析の結果やUndoのための情報はMP3ファイルのタグ情報として記録され、一度分析したファイルを再び開くと、前回の分析結果が読み込まれるようになっている。そのためオプションでは「タグの読み書きをしない(Ignore)」「強制的に再分析する(Re-Calculate)」「タグ情報を削除する(Remove Tags from files)」などの項目も用意されている。