多彩な機能を持つ“マルチメディアビューア”。画像のサムネイル表示や拡大表示、スライドショウのほか、レタッチやペイント、ファイル/フォルダ操作、画面キャプチャなども可能。動画・音声も再生できる。軽快に動作する。「IrfanView」は、画像を加工・編集するためのレタッチ/ペイント機能も備えた高機能画像ビューア。標準で数多くの画像形式に対応し、拡張子によるファイルの関連付けも簡単な操作で行える。対応する画像形式はBMP、ECW、EMF、FSH、GIF、ICO、JLS、JP2、JPEG、JNG、JPM、PCX、PBM、PDF、PGM、PNG、PPM、RAW、TGA、TIFFなど。主要な形式はほぼ網羅する(一部はプラグインで対応)。
操作は主に「サムネイル」「ビューア」の二つの画面を使って行う。画像の一覧表示や画像ファイルのコピー/移動、リネーム、ファイル検索などは「サムネイル」、個別の画像の閲覧やレタッチ、キャプチャといった編集操作には「ビューア」を用いる。「サムネイル」画面はフォルダツリーと表示エリアで構成され、サムネイル画像をフォルダ単位で一覧表示できる。サムネイルのサイズ(50〜800pixelの18段階)や画像/ウィンドウの背景色を変更できるほか、マウスオーバー時に表示される項目をカスタマイズすることも可能。ファイルの移動もツリーを使って簡単に行える。
「ビューア」画面では、個々の画像を閲覧できる。サムネイル画面で選択するか、エクスプローラなどからファイルをドラッグ&ドロップすると、瞬時に画像が表示される仕組み。カーソルキーまたはスペースキー、【BackSpace】キーで前後の画像への移動、【Enter】キーでフルスクリーン表示になるなど、表示はすばやく切り替えられる。画面上部にはツールバーが用意され、画像の拡大・縮小やコピー/ペーストといった操作はツールバーから行える。
スライドショウでは、表示順(名前順/ランダム)や画像の切り替え方式(秒数指定の自動/手動)、表示サイズ(フルスクリーン/サイズ指定)、画像の情報として表示される項目(フォルダ名/ファイル名/Exif/IPTC)などは、ユーザが指定することが可能。作成したスライドショウは、実行ファイル(EXE)やスクリーンセーバ(SCR)として保存したり、CD/DVDなどのメディアに書き込んだりすることもできる(書き込みには別途、ソフトが必要)。
ファイル形式の一括変換機能も搭載する。複数のファイルに対して、ファイル形式やファイル名を指定ルールで変換できるもの。ファイル形式とファイル名をまとめて変換することも可能だ。
画像の加工や編集のための機能も豊富に用意されている。例えば画像を拡大・縮小したり、明るさやコントラスト、彩度、カラーバランスを調整したりできるほか、画像にぼかしやエンボス、モザイクを施したり、タッチを変更したりすることも可能。ペイント機能では、直線/矢印/フリーハンドによる線描、円・楕円、ブラシ/インク缶/スポイトなどの描画ツールを利用できる。テキストを挿入することも可能だ。
そのほかにもユニークな機能として、
- 複数の画像をつなげて合成する「パノラマ画像」
- 1枚のシートにサムネイル画像を縦横に並べた「コンタクトシート」
- デスクトップ全体やアクティブウィンドウ、指定領域などを画像として取り込める「キャプチャ」
などがある。キャプチャ機能では、時間間隔(秒数)指定による連続取り込みやマウスカーソルを含めたキャプチャも行える。