複数行(マルチライン)の同一桁に対してまとめて編集を行ったり、重複する行を削除したり、特定の文字列を含む行を抽出したりできる、個性派のテキストエディタ。「unitext」は、一般的な同種ソフトにはない編集機能を備えた、ユニークなテキストエディタ。マルチライン同一桁編集(「集団編集」)や重複行削除といった機能のほかにも、
- 文字コードの自動判別
- キーワードの色分け表示
- 直接編集できる「テキスト内GREP」
- コンプリート(入力補完)
- HTMLタグの階層整形
など、多彩な機能を搭載する。メイン(編集)画面にはタブ切り替え式を採用。複数のファイルを同時に開き、切り替えながら編集できる。ツールバーには、ファイルの新規作成や印刷、コピー/切り取り/貼り付けといった一般的な機能のほかに、先頭行や最終行への移動、最大4ヵ所まで設定可能なしおりなどのボタンが並ぶ。メイン画面下部には、ファンクションキーに対応するボタンが配置され、タブの切り替えや、よく使う文字列の挿入、編集画面上からのキーワード取得とキーワード履歴からの貼り付け、行の削除や複写といった操作を行うことが可能だ。
ソフトの最大の特徴といえるのが「集団編集」機能。「集団編集」モードに切り替えると、カーソル位置から行の範囲(何行分か)が自動判定され、当該行すべてに対して同じ編集操作を一括で行える。例えば文書の10行目〜20行目に対して、5桁目から同じ文字列を挿入したり、逆に削除したりといった操作を簡単に行うことができる。
「集団編集」モードではIMEによる文字入力ができなかったり、貼り付けが使えなかったりといった制限がある。これを補うために用意されているのが「文字列挿入」ダイアログだ。ダイアログを経由させることで、「集団編集」モード時でも漢字などの入力が可能になる。「集団編集」の範囲はカーソル位置から自動判定されるほか、先に選択しておいた範囲を「集団編集」の範囲にしたり、選択後に範囲を変更したりすることも可能だ。
「集団編集」モードでは、文字列の入力や削除のほかにも、
- カーソル位置より前や後ろの単語を自動認識して削除する
- 行末や行頭までを削除する
- 連番を挿入する
- 指定した文字を基準に、桁位置を揃える
といった操作を行える。さらに、編集中の文書を対象に文字列の一括検索を行える「テキスト内GREP」と「集団編集」モードとを組み合わせることで、より効率的な編集を行うことが可能。「テキスト内GREP」で検索を行うと、指定した文字列を含む行だけが編集画面上に抽出表示される(ほかの行が一時的に見えなくなる)。この状態で「集団編集」モードにすれば、抽出結果だけが編集対象になり、離れた位置にある編集個所を何度も移動する手間が省ける。
テキスト整形機能や編集補助機能も充実している。ひらがな/カタカナなどの文字種変換、指定桁での一括折り返し、正規表現を使った文字列置換(代表的な置換パターンが登録済み)、定型文の入力を補助するコンプリート(入力補完)、並べ替えキーを三つまで指定できるソートなど、多彩な編集機能を備えている。ソートと併用することで、重複行を一括削除したり、特定の文字列を含む行だけを抜き出したりできる機能も用意されている。
そのほかにも、
- プレビュー表示も可能な印刷機能
- PDFファイルの作成機能
- 文字コードや改行コードを指定してのファイル再読み込み機能
- 履歴管理が可能なファイルバックアップ機能
- 文字色や背景色のカスタマイズ機能
などを搭載する。