USB接続の機器は、最初の接続時にファームウェアの設定を自動的に行ってくれる(プラグ&プレイ)上、設定後はOSを稼働させたままの状態で抜き差しできるので、初心者にも使いやすい。大容量(ハードディスク)から軽量・小型(フラッシュメモリ)まで、いまやストレージデバイスの主流になっている。こうしたUSB機器に対して、取り外しの際のデータ破損などを防止するための操作が「ハードウェアの安全な取り外し」だ。しかし「ハードウェアの安全な取り外し」は、あくまでソフトウェア的な取り外し(アンマウント)で、プラグに挿入された機器を抜くわけではない。一方で、この取り外し状態をやめる(再接続する)方法は、Windowsには用意されていない。面倒だが、手動での抜き取り→差し込みという操作で、再びUSB機器を認識させ直す必要がある。機器の種類や環境によっては、再接続するには一度Windowsの再起動が必要なケースもある。
「Easter」は、この煩雑な操作を楽にしてくれる便利なソフトだ。例えば、手が届きにくい場所にあったり、端子が密集していたり、端子の接続が固かったりといった理由で、抜き差しが難しいUSB端子の接続・解除を簡単にコントロールできる。
もともと「誤って接続解除した場合」という緊急時を想定したお助けソフトなのだが、USB端子がどうしても抜き差ししにくい場所にあるような場合には、よく使うUSB機器をコネクタに差しておき、必要なときに「Easter」を利用して“接続”する。そして、用が済んだら「ハードウェアの安全な取り外し」で“解除”するという使い方もできそうだ。
(坂下 凡平)