ゲームや動画再生にも対応できるほどの“超高速”な描画が特徴のリモートアクセスソフト 。インストールが不要で、簡単な設定ですぐに使いはじめられる。「ZeroRemote」は、ネットワーク接続されたパソコン(サーバ)の画面を別のパソコン(クライアント)に表示し、キーボード/マウスで遠隔操作できるようにしてくれるソフト。独自の暗号化技術を採用し、通信時にも高いセキュリティが確保される。作者・一撃さんによる「IgRemote」の後継にあたり、圧縮処理や描画の効率を向上させることで、より一層の高速化が図られた。
リモートアクセス機能を利用するには、操作する側のクライアントと、操作される側のサーバの両方で「ZeroRemote」を起動する。起動時には「サーバモード」で動作させるか、「クライアントモード」で動作させるかの選択画面が表示される。
サーバモードでは、待機ポート番号や遠隔操作の有効/無効、サービスへの登録の有無、接続パスワードなどの設定を行う。遠隔操作を無効にした場合は、クライアント側から画面を参照できるが、操作はできない。遠隔操作の有効/無効は、(「ZeroRemote」を再起動しなくても)タスクトレイメニューからいつでも変更できる。サービスに登録しておけば、サーバ側がログオンしていなくても、クライアント側から接続して遠隔操作を行えるようになる。
クライアントモードで起動した場合は、サーバのIPアドレスと接続ポート番号などを設定する。サーバ側でパスワードを指定した場合は、クライアント側でも同じパスワードを指定する必要がある。
画面転送に使用される動画圧縮コーデックを指定することも可能。独自の圧縮アルゴリズムを採用し、GDI+の画像圧縮機能を使用していた「IgRemote」に対して圧縮効率が向上した。H.263/IYUVなど、Windowsに標準でインストールされている汎用の動画圧縮コーデックを利用することも可能。CPUパワーやサーバ−クライアント間の通信速度などによっては、「画質を落としてでも、より圧縮率の高いコーデックを使用する」といった選択が可能になる。
コーデックの選択は、「クライアントモード設定」画面で行える。クライアント側のパソコンで利用できる動画圧縮コーデックが一覧表示され、簡単に選択できるようになっている(正しく機能させるには、サーバ側にも同じ圧縮コーデックが必要。サーバ側にインストールされている圧縮コーデックは、クライアントモード設定画面ではわからないため、事前に調べておく必要がある)。
クライアント側のリモート操作画面はDirectXを使って描画され、表示は極めて高速。通信速度が十分であれば、動画の表示にも対応できる。
特徴的な機能に、「操作画面のリサイズにともなって、画面内容も自動的に拡大・縮小表示される」機能がある。タスクトレイメニューからは、等倍にあたる1:1表示のほか、1/2表示や1/4表示も選択することが可能。操作画面のサイズに合わせ、任意の倍率で表示させることもできる。縮小表示の場合は転送データ自体も減るため、より高速な遠隔操作が可能になる。縮小時の画質の荒れも少なく、ある程度の文字なら読み取れる。
そのほか、サーバ−クライアント間でファイルを転送したり、クリップボードの内容を転送したりといったこともできる。