ベジェ曲線やスプライン曲線による描画機能、テクスチャブラシ機能などを備えたペイント系グラフィックソフト。「Celene」は、pixel(ピクセル)単位での描画を行えるペイントソフト。MDI形式のウィンドウで、複数の画像を同時に開いて編集することができる。アルファチャンネルを利用して透明度を指定したり、最大10層のレイヤを設定して画像を合成したりすることも可能。対応する画像形式は独自のCELのほか、BMP/GIF/JPEG/PNG/TIFFの各形式。
メイン画面はシンプルで、わかりやすいデザイン。ツールバーで描画機能を選択し、左側に配置された縦長の「メインパネル」で描画色や透明度、ブラシサイズなどを指定する。利用できる描画機能は「ペン」「ブラシ」「イレーズ」「ライン」「カーブ」「ベジェ」。そのほかにもスクロール、範囲選択、テキスト入力、拡大・縮小、「ナビゲーションウィンドウ」(編集中の画像を実寸表示する)の表示/非表示切り替えなどの補助機能がある。
「ツール」メニューにも多数の機能が用意されている。
- RGB+アルファチャンネルまたはHSV色空間で描画色を指定できる「カラーコーディネータ」
- ペンやブラシをより細かく選べる「ペンツール」
- 矩形や円形、多角形などの基本的な図形を描ける「図形描画ツール」
- ブラシツールで使用するテクスチャ画像を選択できる「テクスチャ」
- 描画の履歴をサムネイル一覧で表示し、任意の時点に戻れる「アンドゥイメージ」
- 画像一覧を表示し、選択した画像をアクティブな編集ウィンドウに読み込める「ピクチャイメージ」
- ドローツールのように線(パス)を使ったストローク描画や塗りつぶしを行える「パスツール」
などがある。「ペンツール」では、エッジのなめらかなペンやエアブラシ、ぼかしペン、ハード消しゴム、ソフト薄消しゴムなどを利用できる。「図形描画ツール」では、輪郭線のみ、単色塗りつぶしのほかにグラデーションによる塗りつぶしも行える。そのほかにも「HLSパレット」「スクリーントーン」「アニメーションカラーチャート」など、数多くのツールを利用して描画を行える。レイヤを使った描画やフィルタ加工を行える点も特徴。レイヤは最大10層まで使用することが可能。重ね合わせの方法を「乗算」や「スクリーン」などから選べるほか、レイヤのコピーや結合を行ったり、レイヤに画像を読み込んだり、選択中のレイヤを画像として保存したりもできる。
フィルタには「スムージング」「ブラー」「エンボス」のほか、燃え上がる炎を表現した「ファイア」や、爆発のような描写の「エクスプロージョン」などがある。グレースケール化やガンマ補正なども利用できる。
「Celene」にはいわゆる「編集」メニューはないが、ツールバーの「選択」で領域を指定するとポップアップメニューが表示される。ポップアップメニューでは、選択範囲の拡大・縮小や回転、選択範囲のクリッピング(切り抜き)、レイヤ全体の拡大・縮小、回転などの操作を行えるようになっている。
そのほかにも、キャンバスのリサイズやトリミング、塗りつぶし、グリッド/ピクセル境界の表示、印刷、再読み込みなどの機能を備えている。