「Grounstream」の開発は、会社の昼休みに何気なく書いた主人公のドット絵がはじまりでした。パターンを描き、簡単にプログラムを作って動かしてみたところ、好評だったのでそのままゲームにしてしまおうと思いました。そのときに、以前から「MysticMagic」のソースを応用してマップ間のつながりのあるアクションゲームがが作れそうだ、と思っていたのと、RPGをやってみたいという話も出ていたので、そのままARPGとなりました。当初は誰にでも手軽に遊べるアクションゲームを目指していたのですが、途中でダンジョンの構成に悩み、アクション性が強くなってしまい、どんどん方向性が変わっていったことが開発中の印象に残っています。
今回の基本設計は「MysticMagic」からアクション部を応用させたので、基本はできていたのですが、ARPGとして作ってみると「RPGとアクションの調整がすごく難しかった」──この一言につきます。ステージに謎を持たせること、ステージでストーリーを表現すること、各ステージに特徴を持たせ同じにならないようにすること、お金とHPとアクションのバランス──すべてにおいて大変でした。
どんなステージにするのか、全体的な世界のイメージが決まっていない状態の中、その場でステージを考え作っていき、何度もアイデアがなくてステージのイメージが何も思いつかなかったり、思いついても背景の絵がうまく描けなくて嫌になったときもありました。仕掛け、謎解きが思いつかなかったり、ヒントがわかりにくくて解けない、ステージが短かったり、とにかくアイデアをふり絞り、何度も何度も繰り返しプレイし、感想を聞いてバランスを調整しました。また、パソコンの環境によっては表示できない場合の解像度の変更機能や、遅いパソコン用の背景アニメーションのOFF機能も搭載し、環境の低いパソコンでも快適に動くようにする、これも目指しました。
本当に、苦労した点は思い出せばきりがありません。そんななか、ここまでのものに仕上がったのは、協力していただいた方々に応えるため、この思いがあったからだと思います。とにかく、いろいろ悩み、苦労してできあがった「Grounstream」ですが、その分グラフィック、音楽、ボリュームともに、今までの自分のソフトを含め、他のソフトにも負けないものになった、そう思います。
精霊によって身につく能力を駆使して謎を解きながら進んでいく、クリアするためには精霊が大きな鍵を握っています。ダンジョンの謎は、身についたさまざまな能力を使用することで切り開かれていきます。時には進めない場所が出てくるでしょう。そんなときは立て札を読み、考え、そして能力を試してみてください。高くジャンプしなければ届かない場所、すばやく動かなければ飛び移れない場所、遠くの敵を倒すことで開く扉、さまざまな謎が待ちかまえています。精霊とともに力を合わせて突き進んでください。
また、後半は謎解きよりもアクションが強くなってしまいましたが、アクションは苦手という方はHPの調節機能を搭載しています。これはHPの量を増やすことができるので、難しいという方は設定を変えてあきらめずに仕掛け、謎、ボスにチャレンジしてほしく思います。
ぜひとも挑戦していただきたいのが、本編クリア後に現れるアナザーモードです。本編作成後、さらにボリュームをとの意気込みで、高難易度のステージを目指して作りました。難しいですが、その分やり応えのあるものになったと思います。このモードを最後までクリアするとストーリーの謎が解ける上に、ギャラリーモード、オーバースキルモードの特典があります。いろいろな方に描いていただいた見事なイラストを見ることができますので、見事なBGMとともに、この世界に浸かってみてください。オーバースキルモードの取得後にはタイムアタック、最小HPクリアなどに挑戦することも可能です。いい記録が出ましたら、私のホームページにてご報告ください。紹介させていただきます。
今後の予定として、「Grounstream」は完成ということで区切りがつき、一応これ以上ステージの追加の予定はありません。不具合等があった場合には対応していきたいと思います。他の作品も含め、バージョンアップの際にはホームページにてお知らせしていきますので、ぜひ足を運んでいただければと思います。
最後に「Grounstream」に協力していただいた方々に感謝するとともに、プレイした方が楽しんでいただければ幸いです。
(D.K)