徹底的にシンプル化されたユーザインタフェースが特徴。実行スケジュールの指定や詳細オプションはいわゆるボタンではなく、青いテキストになっており、テキスト上をマウスでポイントすると下線が現れる。これはWebページのユーザインタフェース設計で使われるホバーと同じなので、こういうスタイルのWebページに慣れていないと、それがボタンの役割をしていると気づかないかもしれない。とはいえ、バックアップソフトをはじめて使う方にとっては最低限の指定ですむし、細かい手順を踏んでゆく手間が省けるので、慣れた人にとってもメリットのあるスタイルだろう。
増分・差分モードやバージョン管理を自動化してくれる「バージョンチェーンスキーム」など、いろいろなバックアップ方法を選べるし、VSS対応なので、ほかの作業をしながらバックグラウンドでの処理もできる。
バックアップに加え、ディスクまたはパーティションのクローンを作成したり、Windowsのシステムだけをほかのハードディスクに移行したりすることも可能。トラブルによるディスクの交換や大容量ドライブへの乗り換えにも便利だ。
さらにはディスクの管理ツールの呼び出し、ドライブやパーティションの内容を抹消といった機能もあり、増設や古くなったドライブの廃棄といったところまでカバーできるのも魅力だ。
「Renee Becca」には、完全無料版と技術サポート付きの有償版とがあるが、どちらも機能的には同じ(商用利用の場合は有償)。Ver.2015.3.17.227からはWindows 10にも対応している。
(福住 護)