面倒な移行作業を簡単に行える、パソコン“丸ごと”引っ越し(マイグレーション)ソフト。「Zinstall WinWin」は、買い替えなどでパソコンを乗り換える際、旧パソコン内のデータなどを、そのまま新しいパソコンに移行できるマイグレーションソフト。データだけでなく、アプリケーションや各種設定などもまとめて一発で引っ越すことが可能。移行後にアプリケーションのインストールや設定作業を行う必要がなく、すぐに新しいパソコンで作業を継続できる。移行作業は、「Zinstall WinWin」と一般的に使われるストレートLANケーブル1本があれば行える。同一パソコン内でのインプレースアップグレード(修復セットアップ)や、移行元パソコンのハードディスクをそのまま利用した引っ越しにも対応する。イスラエル・Zinstall社製同名ソフトの日本語版。
Windows標準の機能(Windows転送ツール)や一般的な引っ越しソフトでは、ユーザが作成したデータは移行できても、旧パソコンにインストールされたアプリケーションや設定を移行できなかったり、限られたアプリケーションのみを移行できたりといったことが多い。この場合、移行先の新パソコンで再度アプリケーションをインストールし、設定作業も行わなければならない。
「Zinstall WinWin」では、ユーザが作成したデータはもちろん、インストールしたアプリケーションや設定も含め、“丸ごと”新しいパソコンに移行することが可能。アプリケーションを再インストールしたり、設定をやり直したりする必要はなく、移行作業完了後に、元の環境を維持したままの新しいパソコンをすぐに使うことができる。
利用できる引っ越し方法は3種類。ひとつ目は最も基本的な方法で、移行元パソコンと移行先パソコンとをLANケーブルで接続し、データやアプリケーションなどをネットワーク経由で転送するというもの。2台のパソコンそれぞれに「Zinstall WinWin」をインストールし、それぞれのパソコンで移行元か移行先かを指定するだけで、移行作業を行える。2台のパソコンの接続は、直結用のクロスケーブルではなく、一般的に利用されるストレートケーブルでよい。
二番目は、移行元パソコンからハードディスクを取り外し、移行先パソコンに接続する方法。ハードディスクからアプリケーションやデータ、設定などを読み込んで、移行先パソコンで利用できるようにする。例えば、故障などで移行元パソコンが動作しなくなった場合でも、ハードディスクから読み出すことさえできれば、引っ越しを行うことが可能だ。
最後のひとつは、同一パソコン上で旧OSから新OSにアップグレードする場合。まず、パソコンに新OSをインストールする。この際、旧OSのフォルダ(C:Windows)を消さずにバックアップする指定にする。新OSでの起動後に「Zinstall WinWin」をインストール・起動すれば、バックアップから設定などが読み込まれ、自動的に新OSにアプリケーションや設定が移行される仕組み。例えば、Windows XPからWindows 7に移行する場合や、32bit版OSから64bit版OSに移行する場合などに便利だ。
対応OSは、Windows 7/Vista/XP、Windows Server 2003/2008。32bit/64bitいずれにも対応する。この範囲内であれば、移行元と移行先の組み合わせは自由だ。