「Sleipnir 4」の特徴、ユーザにアピールしたいポイント
「Sleipnir 4 for Windows」は、これまでの「Sleipnir」のカスタマイズ性に加え、高速性や操作性を向上させた、非常にバランスのよい製品です。
●長時間使っても快適に動作するウェブブラウザ
「Sleipnir 3.5」から搭載されていたWebKitエンジンのキャッシュとメモリの使用方法を最適化しました。それにより、安全性、高速性などの基本性能だけではなく、動画サイトやGmail、TwitterのようにJavaScriptを駆使するWebサービスが常に快適に使用できるようになりました。
また、UIパーツの軽量化や描画速度の高速化を行うことにより、「Sleipnir 3.8.4」と比較して、起動速度が30%〜50%向上しています。もちろん、これまでの「Sleipnir」に搭載されていたTrident(Internet Explorer 互換)エンジンも使用できますので,Internet Explorerのみに対応するサイトもご利用いただけます。
●新しい検索方法を提案するSuperSearchとピックアップ検索
Web、ブックマーク、履歴やタブなどの横断検索が可能な「SuperSearch」が追加されました。
そのほかに、専門用語や興味のあるキーワードが散りばめられたWebページでは形態素解析を利用した「ピックアップ検索」が使用できます。キーボード入力が当たり前の複合検索もマウスによる範囲選択と、ドラッグ&ドロップなどのマウス操作だけで実現します。「Sleipnir」が提案する新しい検索方法をぜひお試しください。
●ダブルエンジンに対応したセキュリティ切り替え
歴代「Sleipnir」の特徴であるカスタマイズ性の中でも、ユーザからの要望の多かった機能が積極的に実装されています。例えば、JavaScriptやActiveXなどのセキュリティや動作速度に影響するレンダリングエンジンの機能を瞬時に切り替えることが可能な「クイックセキュリティ」機能のWebKit/Tridentのタブルエンジンへの完全対応が行われています。また、レンダリングエンジンのセキュリティや動作モードをブックマーク単位で設定できる「ブックマークの個別設定」機能が追加されました。
開発時にスタッフ間で議論になった点、実装に苦労した点
実装に苦労した点はたくさんありましたが、議論になったケースはありません。特に目立ったものは「Sleipnir 2 for Windows」で人気があった機能の移植や、WebKitエンジンの更新作業です。「Sleipnir」が採用してきたTridentエンジン用に用意されていた機能の多くは、新たに採用したWebKitエンジンでは非常にハードルが高いものばかりでした。また、実装するだけではなく、両エンジンで同じ使い心地を実現する必要がありました。さらには最新のWebKitエンジンの更新作業は定期的に行っているのですが、今回のリリースに向けての更新作業はかなり大変でした。
どのような方に使ってほしいか? どのように使ってほしいか?
「Sleipnir 4」は旧バージョンの「Sleipnir」を使用されている方や、レンダリングエンジンの性能に対する不満から、ほかのブラウザに移行した方にお試しいただきたいと思います。今回は乗り換えを見合わせているユーザに対して積極的にヒアリングを行い、特に要望の多かった機能を実装するとともに、操作性や動作速度の向上、「Sleipnir」らしい新機能の提案を積極的に行っています。
冒頭で紹介した通り、「Sleipnir」はカスタマイズ性、高速性、操作性のバランスを重視したブラウザです。どのような使い方にも対応できるように設計されていますが、特にYouTubeなどの動画サイトやAjaxを多用するサイトなど、一世代前のブラウザでは快適にブラウジングすることが困難になりつつある環境への対応が重視されています。
「Sleipnir」およびフェンリルプロダクトの今後の展開について
「Sleipnir」は、Windows版よりスタートし、2010年にiPhone向けである「Sleipnir Mobile」のリリースを皮切りに、その後、Android/Windows Phone版とスマートフォンデバイスへの対応、さらにはMac版と、現在、主要なプラットフォームすべてで「Sleipnir」をご利用いただけます。
各「Sleipnir」はそれぞれのプラットフォームのよいところを活かし、直感的に使えるような使い勝手を追求していくことと、ユーザインタフェースの作り込みなどで、ほかのブラウザとの違いを打ち出しています。
ユーザがWebブラウザに求めていることは、インターネットにアクセスすることです。今後はさらに本来の目的に適したユーザインタフェースと、操作性の心地よさを実現してゆきたいと思っています。もちろん基本的な動作については、今後も改善は続けていきます。
ユーザに対するメッセージ
「Sleipnir」は、ユーザに愛着をもっていただき、周りに薦めたくなるようなプロダクト作りを行ってゆきたいと考えています。これからもユーザのご意見を大切にし、使いやすいものを提供し続けてゆきます。