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ベクターソフトニュース - 1999.11.10
YS FLIGHT SIMULATION SYSTEM 2000 YS FLIGHT SIMULATION SYSTEM 2000 Ver.19991023
ディテールにまでこだわった軽快なフライトシミュレータ
Windows 98/95/NT フリーソフト
「YS FLIGHT SIMULATION SYSTEM 2000」の動作画面
■例題ミッションでアクロバット飛行の迫力と華麗さを堪能できる

戦闘機や旅客機などの多数の機体データ、空中戦を含む5種類の飛行、そして軽快な動作が特徴の3Dフライトシミュレータ。

機体データはF-14、F-15、F-22、MIG-21/23、SU-27などのジェット戦闘機にはじまり、C-130のようなプロペラ機、さらにB747やコンコルドのような旅客機まで計45種類に及ぶ。バリバリの3Dソフトであるにもかかわらず動作は非常に高速だ(推奨動作環境がPentium 200MHz以上と、最近のPCならばまず間違いなく軽快にプレイできる)。OpenGL対応版も同梱されているので、対応グラフィックスカードを使用している場合は、スムーズシェーディングの美しい画面でのプレイが楽しめるようになっている。

プレイ可能な飛行は、
  • 離着陸
  • コンピュータ機との空中戦
  • 地上攻撃
  • アクロバットチームの隊長機
  • スモークを出して空に模様を描く
の5種類。なかでも特筆すべきは、アメリカ海軍のBlue Angels、空軍のThunderbirds、そして我が国航空自衛隊のBlue Impulseといった三つの有名なアクロバットチームの編隊長になってフライトできることだろう。自分の機体に他の3機が従い、大空にさまざまな模様を描くところは圧巻。各種外部カメラからの視点で見れば、その美しさを堪能できるはずだ(もっとも、本職のように華麗なアクションを見せるところまでいくにはかなりのテクニックが必要ではあるが)。

また、フライトシミュレータの華である空中戦も、最大4機(味方2機、敵2機)でのバトルが可能(現バージョンでは対人間のプレイはできない)。それぞれの機種選択はもちろん、出現位置や、コンピュータ機のレベルを5段階から設定できるほか、ミサイルを使用しない機銃のみでのドッグファイトも選択できる。

フライト記録はセーブしておくことができるので、いつでも自由に再生可能。美しいアクロバット飛行ができたときの記念や、コンバットの記録を残したり、友達とファイルをやりとりして飛行技術、戦闘技術を競い合う、といった遊び方をしてもいいだろう。もちろんジョイスティックに対応しているが、キーボード&マウスでも十分に楽しめる。

reviewer's EYE これだけの水準のソフトがフリーだということにまず驚かされる。アフターバーナーや可変翼の動きといった細かいところまで描写されているだけでなく、ブラックアウトといった高G時の視界の変化にまで対応しているなど、ヘタなパッケージソフトより完成度は高いといってもいいくらいだ。

ただし、「YS FLIGHT SIMULATION」では「ある程度飛行可能なプレイヤー」を対象としているので、いわゆる基礎知識の説明などはされていない。が、離陸して空を自由に飛ぶぐらいは基礎知識がなくてもヘルプの「操縦方法」を見ればできると思うので、そうやって徐々に慣れていけばよい。操作性もよく、ほとんどの操作がジョイスティックだけでできるので、「自由に空を翔け回る」快感をすぐに堪能することができるはずだ。さすがにジョイスティックに比べると操作性は格段に落ちるが、キーボード&マウスでもこのソフトの楽しさは味わえるはずだ。

フライトシミュレータが好きな人には文句なしでお勧めできるし、初心者にもこの抜群の操作性と軽さは十分にお勧めしたい。フライトシミュレータに興味のある人なら、プレイしてみて絶対に損はないはずだ。
(芹澤 亮)


スクリーンショット》 高Gで生じるブラックアウト。急激な操縦が視界を狭める様子も再現される
スクリーンショット》 オートデモ画面
スクリーンショット》 設定画面。マシンスペックに応じて各種効果のON/OFFを選択しよう
スクリーンショット》 現在では最大4機までしか空中戦はできない。今後に期待したい


【作 者】 山川 総司 さん
【作者のホームページ】 http://member.nifty.ne.jp/ysdynamics/indexj.html
ソフト作者からひとこと
私とPC用フライトシミュレータとは長い付き合いになります。初めて家庭用PCで動くフライトシミュレータを見たのが中学2年当時。非常に大きなインパクトを受け、このフライトシミュレータなるものを自分でも書けないかと3次元グラフィックスの勉強を開始。思えば、これが自分がプログラミングをおぼえる原動力でした。その後、大学時代はFM-TOWNSで何本かフライトシミュレータを公開して、また、去年は「Formation Aerobatic」(アスキー)がヒットでした。そして、今回の「YS FLIGHT SIMULATION SYSTEM 2000」につながってます。よく「ライフワーク?」とか聞かれることがあります。本当は本職は違うんですけどね。(^_^;)

このプログラムで一番苦労した点は、コンピュータ機の操縦ルーチンでした。人間が操縦するときは操縦桿やスロットル、ラダーペダルなどを動かして飛行機をコントロールします。これに対してコンピュータは、その気になれば、飛行機の位置、姿勢、速度を直接書き換えてしまうことができます。しかし、しかし、それをやってしまうのはインチキです。フェアな空中戦にするには、人間にコントロールできないものをコンピュータにコントロールさせてはいけません。

例えば、人間はスロットルをコントロールできますが、速度を直接コントロールすることはできません。だから、コンピュータもスロットルはコントロールしても、速度を直接書き換えてはいけません。

インチキをしないためには、コンピュータは人間と同じように操縦桿、スロットルなどをコントロールしなくてはなりません。ところが、このシミュレータの中ではどの飛行機も(近似演算とはいえ)航空力学計算に基づいて飛びます。したがって、操縦桿、スロットルなどの入力に対する飛行機の運動は簡単な関係ではありません。大雑把な動きを作るのは簡単でも、空中戦でプレイヤー機を追ってきて、まして機関砲を命中させるような精度の操縦をさせるにはかなりの骨が折れました。それでもなんとか、去年勉強した制御理論その他の知識を総動員してかなりうまく操縦できるようになりました。なんか、コンピュータパイロットを自分で育ててるような感じがしてちょっとおもしろかったですけどね。(^_^;)

今後は、このプログラムを拡張して、昔なつかしい着陸シミュレータや、あるいはストーリー性のあるような空中戦ゲームを書いてみたいと思っています。また、多分来年1月末ぐらいには、このプログラムの空中戦ルーチンを利用した空中戦スクリーンセーバを出せると思います。

今後ともよろしくお願いします。
(山川 総司)
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フリーソフト
YS FLIGHT SIMULATOR 20150425 フライトシミュレータ ネット対戦、空中戦、対地攻撃、空母離着艦、編隊長の操縦などができる (10,766K)




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