登録するアカウント情報1件につき、10個までの項目を設定する事ができる。項目名は自由に編集できるので「ID」「メールアドレス.1」「メールアドレス.2」「パスワード」「ニックネーム」「秘密の質問」等、保存しておきたい項目数が多い場合でも対応可能だ。使い方次第では、パソコンのソフトやWebサービスの情報を保存するだけでなく、製品リストや顧客リストとして使う事もできるだろう。
重要な情報を保存する際に忘れてはならないのがバックアップの設定だ。本ソフトにはバックアップ機能が搭載されており、手動もしくは自動で簡単にバックアップをとる事ができるので、突然のパソコンの故障に備えて必ず設定しておきたい。バックアップデータの保存先には任意のフォルダを指定できるが、パソコンの故障によりドライブにアクセスできなくなってしまっては元も子もないので、保存先は外付けUSBメモリ等の外部メディアか、DropboxやOneDrive等のクラウドストレージに設定しておく方が良いだろう。
また、ヘルプ機能が充実している点もこのソフトの特徴の一つだ。ウィンドウ内のボタンやセルにマウスカーソルを重ねれば、その項目の説明や操作方法が画面上部の吹き出し部分に表示されるので、本ソフトを初めて使用する際も操作に迷う事なく使えるだろう。
気になった点としては、「検索・閲覧」画面からは情報を検索で探せるが「登録・編集」画面には検索ウィンドウがない為、特定のサービスのパスワードを変更したいという場合に目視で探す必要がある点が挙げられる。登録しているアカウント情報が10〜20個程度なら問題ないだろうが、30個を超えるような場合は目的の情報を探すのが少し面倒かもしれない。また、行の順序を並び替えることはできないため、サービスの利用頻度が高い順に並び替えるといった事はできない。これらの点については次回バージョンアップでの改善を期待したい所だ。
現在は買い物や銀行、税金の支払いや保険の手続きまで、様々なサービスをオンラインで利用する事ができるが、利用するサービスが多くなるほど、アカウント情報も増える。これらを別々のフォルダに保存するのではなく、一箇所に決まったフォーマットで保存しておけば、紛失のリスクも軽減できるし、検索ですぐに見つける事ができる。本ソフトを導入すれば、このような複数のアカウントの管理を安全かつ効率的に行なえるようになる為、これまでパスワード管理をテキストファイルやExcelファイルで行なっていたユーザーには是非試していただきたい。
ウィンドウ内のボタンやセルにマウスカーソルを重ねると、ヘルプウィンドウにその項目の説明が表示される。