iPhoneなどのiOSデバイスのファイル管理といえば、iTunesを使用するのが一般的ですが、操作が複雑で使いにくいイメージがあり、その機能をフル活用できていない方も多いのではないでしょうか。

その一因にはiTunesがもともと音楽再生・管理ソフトとしてリリースされ、次にiPodの管理ソフトウェアとしての役割を持つようになり、その後も動画ファイルの再生・管理やiTunes Store機能などが追加されるに至り、ソフトとして肥大化してしまったことがあると考えられます。

こうした背景から、最新のiOSではiPhoneのファイル管理に特化した「ファイル」アプリが搭載されました。「デバイス上のファイルをより直感的でスマートに管理できるのでは」というユーザの高まる期待に反して、実際にはその理想通りではありませんでした。

取っつきにくいiTunesや、いまひとつ使い勝手がよくない「ファイル」アプリに馴染めないユーザに自信をもってお勧めします。

開発中に苦労した点
「AllFiles」の開発はWindowsとMacそれぞれのチームで行われました。Windowsにはエクスプローラーがあり、MacにはFinderという見本があることから、両チームとも楽観的な雰囲気の中、開発は開始されました。ところが、Windowsでは開発経験がない複数ウィンドウの操作の実装がうまくいかず、Macでは、操作の肝となるドラッグ＆ドロップ機能がうまくいかないという問題に直面していました。開発をしては修正を行い、また開発をしては修正を行うという地道な努力を重ねて、ようやく完成させることができたのです。

それぞれの開発チームとデザイナーがタイトなスケジュールの中で、「AllFiles」を最高の状態に仕上げることができたと自負しています。

ユーザにお勧めする使い方
まずは、iPhoneとPCやMac間での写真や動画などのファイルの移動をご利用ください。ファイルの移動を、これまでPCやMacで慣れ親しんだ直感的な操作で行うことができます。さらに正式版ならiCloud Driveと、Dropboxのように異なるクラウド間でのドラッグ＆ドロップ操作を行うことも可能です。

今後のバージョンアップ予定
1年に3〜4回ほどのバージョンアップを予定しており、次回のメジャーバージョンアップ時にはMicrosoft OneDriveやGoogleドライブなどのクラウドストレージへの対応を拡充する計画があります。