使ってみて、まず印象に残るのが機能の豊富さ。そしてそれ以上に、カスタマイズ自由度の高さが「FileShelf Plus」のソフトとしての性格を決定づけていると感じた。機能の豊富さという点では、フォルダ同期、ファイルの圧縮・解凍、SFTP/FTPクライアント、SSH/Telnetクライアントといったものを搭載し、さらに上級者向けの機能としてマクロまで揃う。ファイルに関するさまざまな操作が「FileShelf Plus」一本でほぼ対応できる上、作業の自動化まで可能と、使いこなし甲斐のあるファイル管理ソフトに仕上がっている。
カスタマイズに関しては、「ツール」メニューの「オプション」「ツールバーカスタマイズ」「キーボードカスタマイズ」の各項目を開けば一目瞭然。もちろん何も変更せずとも快適に使うことはできるのだが、カスタマイズ可能項目を詳細に見てゆけば、「こんな設定もできるんだ」と驚くことも多いのではないだろうか。他人から見れば些細な違いでも、使っている当人には、カスタマイズできる/できないが作業効率に大きく影響することもある。その意味で「FileShelf Plus」のカスタマイズ自由度の高さは実にありがたい。
作者のホームページに掲載されている更新履歴を見ると、Ver.1.0.0が公開されたのが2003年1月。すでに15年近くが経過しようとしているが、その間、実に多くの機能追加や見直し、不具合修正が行われ、ここまで完成度を高めてきた。作者のPrexsoftさんのたゆまぬ努力には本当に頭の下がる思いだ。
(由利 知里)