電卓ソフトとWindowsとの関係は、最初のバージョンであるWindows 1.0から標準で電卓ソフトが用意されていたほど古い。実際の電卓を画面上で再現するのはいかにもGUI的だし、計算作業自体はパソコンにとっては得意中の得意なので、「サンプル」としては最適ということだろう。もちろん実用性も高い。しかし、Windowsに付属の「電卓」が常に存在していながら、それでもなお電卓ソフトが登場するのは、標準の「電卓」が“いまいち”であるからだろう。逆にいえば、電卓ソフトには「標準の『電卓』にはない、優れた特徴」が求められるということだ。
では、「BunCalc」が標準の「電卓」より優れている点は何か。筆者は「見やすさ」「使いやすさ」だとみる。「BunCalc」がいかに見やすいかは、画像を見ればすぐにわかるだろう。Windows標準の「電卓」は立体感が薄く、ボタン上の文字も「BunCalc」と比べると段違いに見づらい。計算結果の数字も文字が小さく、見やすいものとはいえない。
「BunCalc」は使いやすさの点でも、
- 数式をそのまま入力できる
- テンキーパネルのボタンと同じサイズの関数パネルのボタン
- タッチスクリーンでも操作しやすい画面構成
など、十分な特徴を備えている。さらにEXEファイルひとつだけなのも使いやすく、標準の「電卓」から乗り換えるだけの価値は十分にある。使用する関数に不満がなければ、「BunCalc」一本に絞ってもよいくらいだ。実際、かなり使いやすい電卓ソフトなので、ぜひとも多くの人に試してみていただきたい。
(天野 司)