緯度・経度と日付とを指定することにより、当該地点の日の出・日の入りの時刻や昼夜の長さ、太陽の南中時刻、南中高度などを図と数値で確認できる天文シミュレーションソフト。「サン・アースくん」は、地球の自転・公転運動をシミュレートし、指定した日付における太陽と地球の位置関係を、観測地点および地球外から見た図で表示してくれる天文学習用ソフト。地軸の傾きを変化させたり、地球の軌道離心率を変化させたりすることも可能で、「現実には起こり得ない現象」もシミュレートできる。
実行画面は、観測地点の情報が表示されるメイン画面と、サブ画面「地球の外から見た図」とで構成される。ユーザが行う操作は「メイン画面に観測地点と日付を入力するだけ」と簡単。メイン画面上では南中時の太陽の位置、北極星の位置(地軸の方向)が図表されるほか、観測地点における南中高度と南中時刻、日の出・日の入りの時刻、昼間・夜間の時間が数値とバーグラフで確認できる。さらに「地球の外から見た図」では、
- 地球の公転軌道(指定年月日における地球の位置(太陽との関係))
- 水平方向(公転面の真横)から見た地球(昼と夜の割合)
- 垂直方向(地軸の真上)から見た地球(昼と夜の割合)
が表示される。ほとんどの操作はメイン画面上の入力パネルで行える。観測地点の指定は、全国主要都市名または世界地図上のクリックで行えるなど、簡単に操作することが可能。メイン画面と「地球の外から見た図」は連携し、パラメータ(位置や日付、離心率・傾きなど)を変化させることで、各図がリアルタイムに再描画されるようになっている。
実際の地球の公転軌道(起動離心率:0.0167)や地軸の傾き(23.4度)を正確にシミュレートできるのはもちろん、これらを変化させることで、実際にはあり得ない架空の状態を作り、視覚的なイメージで確かめることもできる。離心率は0〜1未満の範囲で(0〜0.5はスライドバーを動かして入力し、0.5〜1未満は直接数値を入力)、また地軸の傾きは-180〜180度の範囲で設定することが可能だ。
Google Earthとの連携機能も備える。Google Earthから位置情報を取得したり(観測地点に指定)、逆にGoogle Earthに位置情報を送信したりといった操作を行える。
データの管理・集計機能もあり、表示中の数値データ(任意の観測地点・日付における南中時刻、南中高度、日の出・日の入り)を一覧リストで確認することが可能。さらに、任意の観測地点における1年分の数値データをまとめてリストアップする「年間データ作成」機能では、昼夜の長さや南中高度の1年間の経年変化をグラフで視覚的に確認できる。集計されたデータはファイル出力(CSV/HTML形式)することができ、外部アプリケーションで分析したり、グラフ化したりすることも可能だ。