ワンクリックで2D動画を3D動画に変換できるソフト。手持ちの動画を簡単に3D動画にして楽しめる。「動画一発3D変換 MakeMe3D」は、奥行き情報を持たない2D動画を解析することで、動画に奥行き情報を与え、3D再生が可能な動画に変換できるソフト。特別に3D対応カメラで撮影されたものではない動画から、3D対応ディスプレイで立体表示可能な動画を作成できる。
操作は簡単。変換対象の動画を指定して──必要なら出力形式を選択し──あとは「変換を開始」ボタンをクリックするだけでよい。これだけで、元の動画にはない奥行き感を持つ3D動画が作成・出力される。変換に要する時間は、出力時の動画形式やCPU性能などにもよるが、元動画の再生時間の等倍から1.5倍程度となっている。
変換対象の動画はファイル単位で指定できるほか、フォルダで一括指定することも可能。著作権保護されていないDVDでは、DVD中の動画をタイトルごとに指定することもできる。読み込み可能な動画形式はAVI、WMV、MPEG-1/2/4、FLVなど。動画クリップの一部をカットする機能もある。
3Dモードは、サイドバイサイド(ステレオ3D 水平)、オーバー/アンダー(ステレオ3D 垂直)、インターレース、アナグリフなどから選択・設定することが可能。サイドバイサイドとオーバー/アンダーはハーフサイズにも対応する。アナグリフ(赤青メガネを使う方式)は、左目用と右目用の色の組み合わせによる6種類から選択できる。3D変換後の動画はMPEG4-AVI、H.264、WMVの各形式で出力することが可能だ。
変換された動画を3Dで見るには、3D表示対応のディスプレイが必要。ただしアナグリフ方式であれば、簡単なメガネを用意するだけで3D映像を楽しめる(慣れた人なら、サイドバイサイド方式の動画を通常のディスプレイで再生して、裸眼立体視することも可能だ)。
3D動画の奥行き情報は、元の2D動画から映像の動きを検出・判定することで作成される。通常、検出・判定は「オプティカルフロー検出」機能で自動的に行われるため、ユーザが設定を行う必要はない。オプティカルフロー検出を無効にした場合や、変換がうまくいかなかった場合には、映像の奥行き方向を逆転させる「背景/前景切り替え」機能を利用できる。動きの少ない動画用には、隣接フレームではなく、数フレーム先の映像と比較する「フレームオフセット」機能が用意されている。
そのほか、
- 3D感の強さを調整する「深度」調節
- 映像の暗さを補正するための「輝度」調節
といった機能も搭載。さまざまなハードウェアで満足の行く変換結果を得られるようになっている。