マップ上に線路や駅、建物、列車を配置し、列車が走る様子を眺めて楽しむソフト。「SG箱庭鉄道ベーシック」は、碁盤の目状のマップ(箱庭)内に線路や駅、建物などの部品を配置して、列車を走らせる鉄道シミュレータ。シミュレータといっても、難しい運転操作が必要とされるようなものではなく、直線と90度の曲線で構成されたレールの上を電車が一定速度で動く、環境ソフトのようなイメージだ。動きは単純だが、ぼんやりと見ていると癒される。表示モードは2D/3Dを切り替えられる。マップの拡大・縮小表示も可能だ。
マップの大きさは縦20×横20の計400マス。マップに配置できる線路は、縦または横の直線線路、90度の曲線線路と踏切線路。いずれの線路部品も1マスに収まり、パズルのように組み合わせて全体の線路配置を作り上げてゆく。線路の上に列車を置けば、線路に沿って勝手に走りはじめる。
つなぎ合わされた線路が全体としてエンドレス(輪)を構成するようになっていれば、配置された列車はその輪にそってずっと一方向に走り続ける。線路がエンドレスを構成せず、途中で途切れた状態であれば、その位置で自動的に折り返し、逆方向に向かって走りはじめる。線路が途中で途切れているからといって、そこで脱線したり、止まってしまったりはしない。
線路同士を重ねて配置することも可能。例えば、すでに直線線路が配置されたマスに90度曲線線路を重ねて配置すると、元の直線線路は消去されず、その上にあたかも高架線路があるように90度曲線の線路が配置される。この上を列車が通過すると、元の直線を走っていた列車はそのまま直進し、あとから配置された(高架風の)曲線線路上の列車は(こちらの)別の線路上を走行する。
走行させることのできる車両は、1両で走行する青帯の単行列車、2両編成の赤帯列車と青帯列車の3種類。いずれも1両のサイズは1マスで、走行速度はすべて同じだ。線路上にはこれらの列車を複数、自由に配置できる(「ベーシック」版ではファイル保存の際、列車の種類や位置が2本分までしか記憶されない。3本以上の列車を走らせたい場合は、起動ごとに列車を再配置する必要がある)。
マップ上に駅ホームや道路、建物などを配置することも可能。ホームも1マスサイズで、すでに直線線路が施設されたマスに配置できる。ホームが配置された場所では、列車は一定時間停止し、あたかも列車が駅に停車したかのように見える。
道路は縦直線、横直線、十字路の各パーツが用意されている。いずれも線路や道路、建物などが設置されていない空き地に配置することが可能。道路と線路とが重なる部分に踏切を配置することもできる。道路の上にそのまま通常の線路を置けば、高架風になる。
建物は民家風、ビル風、学校風の3種類の絵柄が用意され、いずれもパーツが配置されていない空き地に配置することが可能。列車の運行には特に影響を与えない、ストラクチャ的な用途となる。
表示モードは、マップを真上から見る2D表示と、斜め上から俯瞰的に見る3D表示の2種類。いずれも表示サイズを大/中/小の3段階から選択することが可能で、「線路を配置する際には縮小表示、走行するさまを眺めるときには拡大表示」などで変更できる。画面サイズは固定。縮小表示でもフィールド全体を見ることはできないが、上下左右のスクロールは可能で、見たい部分を自由に選んで表示させることができる。
線路や建物の配置、最大2本までの列車の位置や種類は、終了時に保存される。一度線路を配置してしまえば、次回以降は起動さえすれば、いつでも列車が走行する様子を楽しめる。