ソフトを開発しようと思った動機、背景
ホームページに写真や画面のスクリーンショットを載せる際、そのままではサイズが大きいので、縮小することが多いと思います。私は最初、画像編集ソフトを使って縮小していましたが、画像の枚数が多いと大変でした。ある日「縮小専用。」というソフトを知り、使い勝手がよかったため、使うようになりました。しかし、当時(4年以上前)は「縮小専用。」ではJPEG形式のみの対応で、PNG形式の画像の読み込み、出力ができませんでした。そこで、ほかに似たような機能のフリーソフトを探してみましたが、インストーラが不安定でインストール不可能だったり、解像度の高い写真を縮小すると、歪んだようになってしまい、きれいに縮小できなかったりしました。
しばらくして、画像を扱う「キャプチャ&HTMLツクール」というソフトをVisual C#で開発した際に、高品質の画像縮小が簡単にできることがわかりました。そこで、そのソフトを改造し、「おてがる画像変換」を作成しました。
それから約3年半、ソフトを使っていただいた方の意見を取り入れ、また、自分で使いやすく改良し続けてきました。例えば、リクエストのあった機能として実装したものには、
- JPEG画像のExif情報の引き継ぎ
- 出力ファイル名指定の自由度アップ
- 画像に合成する文字列指定の自由度アップ
- 合成する画像枚数の増加
- 簡易的なバッチ処理(コマンドラインからの実行)
- 設定変更時にリアルタイムにプレビュー表示を更新
などがあります。開発中に苦労した点
画像変換はウィンドウとは別スレッドで行っているのですが、別スレッドでの処理の実装には知らないことが多く、大変でした。また、本ソフトを使用している方からのリクエストが多いのですが、すべてに応えられないのが大変でした。.NET Frameworkが広まる前までは、.NET Frameworkがないため、「ソフトが動かない」という問い合わせが多かったです(マニュアルには記載していたのですが)。.NET Frameworkのおかげで、Windows 7対応は特に必要なかったですが、Windows 7/Vistaでウィンドウにドラッグ&ドロップできないことがある(※)等、知らなかったこともあり、とまどいました。
- (※)「標準ユーザのプロセスからは、管理者のプロセスへはドロップできない」というOSの仕様があるようで、その条件下ではウィンドウにドロップできません。
ソースコードの規模が増えるにつれ、管理が大変になってきました。そろそろソースコードの整理が必要かと思っています。ユーザにお勧めする使い方
ホームページに写真や画面のスクリーンショットを載せる際、複数の画像をまとめて縮小できるので、便利です。また、変換対象の画像に自分で決めた文字列や指定した画像を合成する機能もあるので、
- 「画像に作成者の名前を入れたい」
- 「写真に撮影日を入れる」(文字列指定での特殊文字として「%t9%」を指定)
- 「写真に撮影対象の名前を入れる」(ファイル名を撮影対象の名前に変更し、文字列に「%of%」を指定)
といった使い方ができます。最新バージョンでは、変換画像候補のリストを保存できます。変換画像候補のリストを保存しておけば、ソフトを終了してしまったあとに「やっぱりもっと大きなサイズにしておけばよかった」となった場合も、次回起動時に変換画像リストを読み込ませることができるため、安心です。さらに、HTML出力機能も強化しました。変換画像に関するHTMLタグが出力されるので、blogやホームページの更新が便利になります(「HTMLタグテンプレート」にタグを設定してください)。
- (「HTMLタグテンプレート」の指定例)
- <a href="%HtmlPath%%Fname%"><img src="%HtmlPath%%ThumFname%" width="%width%" height="%height%" />
- ※「%width%」などの特殊文字が、画像の幅などに置換されます。詳細はマニュアルをご参照ください。
今後のバージョンアップ予定
大きなバージョンアップは予定していませんが、バグ修正があれば随時、バージョンアップしてゆく予定です。また、便利な機能があれば、追加していきたいです。
(BIRD)