高い操作性を持つ数値計算統合環境。強力な計算機能やグラフ表示機能を備える。「PrimMath(プライム・マス)」は、科学技術計算や数値解析を行ったり、方程式の解を求めたり、グラフを作成したりなど、幅広い用途に対応した数値計算ソフト。入力した数式から値を計算する関数電卓的な使い方はもちろん、簡単な数式であれば、プログラミングレスで高度なグラフを作成することもできる。独自スクリプトでコマンド操作を行うことも可能だ。
特徴のひとつが強力な計算機能。カッコや数学関数などが含まれる数式をそのまま入力し、解を求めることができるのはもちろん、虚数iを用いる複素数計算、行列演算、ベクトル演算など、さまざまな演算方法に対応する。変数を用いた代数計算も行える。
方程式を用いた演算では、線形/非線形方程式や常微分/偏微分方程式の解を求めたり、数式の最小値/最大値を求めたりすることが可能。複数のサンプルを入力し、統計計算や重回帰分析、クラスタリングなどの分析を行うこともできる。
数式計算では、乗算(×)の入力時に乗算記号を省略することも可能。“数式をそのまま入力できる”関数電卓ソフトでも、例えば「2x-1」を入力する場合、乗算記号(*)を省略できず、「2*x-1」などとしなければならないものが多い。「PrimMath」では、乗算記号を省略しても、きちんと乗算と判断される。さらに変数では、英数字ばかりでなく、日本語文字を使用することが可能。統計計算や財務計算など、英訳し難い値を数多く使用するような場合には威力を発揮する。
グラフ描画は、2次元グラフ、3次元グラフの双方に対応する。2次元グラフでは、y=f(x)の通常グラフのほか、媒介変数tを用いたx=f(t)、y=f'(t)、f(x, y)=0の3種類のグラフも描画できる。不等式を入力し、領域としてグラフを描画する領域グラフや、x軸に対して2種類のy軸を用いたグラフなどを作成することも可能。さらに、指数軸や対数軸、微分グラフや積分グラフを作成する機能もある。3次元グラフでは、グラフを面として描画した上で等高線を作成する機能や陰面消去機能、フォンシェーディング機能などが用意されている。
(式を用いたグラフ作成のほか)入力された複数のデータをグラフにプロットすることも可能。データの入力は、Excel風の表形式で行うことができ、操作がわかりやすい。Excelからのコピー&ペーストやCSVファイルの読み込みも可能で、他のアプリケーションで作成したデータも簡単にグラフ化できる。データ領域のサイズは、最大10億×10億と極めて広大。大量のデータ処理も余裕を持って行える。
グラフは、ダイアログを使って作成できる。そのほか、サブルーチン機能もあるスクリプトを用いたコマンド操作も可能で、初心者から上級者まで、幅広いユーザ層に対応する。