セブンブリッジよりも変化に富み、麻雀よりも覚えやすい

「ストップゲーム」は、セブンブリッジをベースに、他のゲームのルールを付加して、より展開が早く、おもしろいものにした「ストップ」というカードゲームを楽しめるソフト。ただ単にカードゲームをプレイできるだけでなく、プレイヤーがアレクサンドロス大王となり、部下の将軍たちを相手に「ストップ」することで、軍資金を稼いで大遠征を継続するというストーリーも用意されている。負けが込むと、軍資金が尽きてゲームオーバーとなる（試用期間中は5ゲームまでの制限があり、そこまでは進めない）。

ゲームの基本は、

各自7枚の手札を持ち、自分の番で場から札を1枚取って不要な札を1枚捨て、手を揃えて誰よりも早い上がりを目指す

操作はマウスで行う（キーボードによる操作にも一部対応）。自分の番になったら、山（未使用の札）または川（捨てられた札）にある札を左ドラッグして自分の手札に加える（【F8】で山札、【F9】で川札を手札に持ってくることも可能）。次いで不要な札を左ドラッグして、川に出す（【↑】/【Enter】/スペースキーで、手札中のポインタのある札を川に捨てられる）。手札の中から3枚を右クリックで選択して、左ドラッグで3枚をまとめてサラシ場に出すこともできる。

ゲームに参加者は5名。アレクサンドロス大王（プレイヤー自身）以外はコンピュータが代行する。

全部で5種類以上のバラエティに富んだ方法で上がることができる

上がり方は、

1. 自分の手札の点数の合計をより小さくして、自分の点数が全プレイヤーの中で最も小さいと思ったときに「ストップ」をかけて上がる
2. 場に手札をすべてさらして上がる（あがり）
3. リーチをかけて待ち札をツモるか、誰かが出した札をロンして上がる（ツモ/ロン）
4. リーチをかける前に、左隣りの人が出した待ち札で上がる（あたり）
5. 「70」という役を作って上がる（70）

ストップをかけたときの札の点数は、Aから10までがそれぞれ1点から10点、J/Q/Kは一律で10点となる。Jokerは、ストップをかけた人は0点、かけられた人の手札にあった場合は、その人の合計点数がJoker1枚につき倍となる。点数を計算し、かけた人の点数が最も小さければ「ストップ成功」、そうでなければ「ストップ失敗」となる。

手札の中に同じ数字の札（同位札）、または紋（スート）が同じで、数字が連続した札（順番札）が3枚ある場合は、「サラシ場」にさらすことができる。すでにサラシ場にさらされている札にくっ付けられる札が手元にあれば、1枚ずつ付けることも可能。サラシ場の札は誰のものというわけでもなく、他のプレイヤーがさらした札にも付けられる。

麻雀に似たルールや用語が多く取り入れられ、ゲームに動きを与える

手札の中に、同位札が2枚ずつ3種類と、それ以外の札が1枚ある場合には、コイン1枚をリーチ料として場に出し、リーチをかけられる。このとき、1枚だけの札が待ち札となり、これと同位の札を自分で山からめくったときは「ツモ」、他のプレイヤーが川に捨てた場合は「ロン」となる。また、リーチをかけていなくても、左隣のプレイヤーが待ち札を捨てた場合に限り、「あたり」を宣言できる。リーチをかけずにツモ上がりをすることも可能だ。

麻雀に似たルールはこれだけではない。手札に同位札が2枚揃っているときに他のプレイヤーが川にそれと同位の札を捨てたときには「ポン」、3枚揃っているときであれば「カン」を宣言して、手番にかかわらず、その札を拾うことができる。ポン、カンが成立した札はそのまま手札に残すことはできず、さらさなくてはいけない。

手札に10からKまでの10点札が多いときは、7枚ともすべて10点札にすることで成立する「70」という手を狙って上がることもできる。

ゲームそのものは、上がり方の種類が多くて、バラエティに富む。最初に配られた札やその後の状況に応じて、最適な上がり方を判断しながらプレイできるのがおもしろい。ゲームの展開はスピーディで、うかうかしていると、あっという間に他のプレイヤーに上がられてしまう。ルールや用語の多くが麻雀から取られているので、麻雀を知っている人には特に馴染みやすいだろう。なぜ全国普及していないのかが不思議なくらいのおもしろいカードゲームだ。

ただし、マウスによる操作性が若干悪く感じられたのは残念。川に札を捨てたり、さらされている札に付けようとしたときなどに、マウスボタンを離す位置がちょっとずれているだけで、受け付けてもらえなかった。ゲームのテンポがよいだけに、そのテンポを損なってはもったいない。ぜひ改善していただければと思う。

ゲームのソフト化について
「ストップ」仲間からパソコンで遊べるようにできないかといわれて作ったのが「ストップゲーム」です。カードゲームはどうしても平面的になってしまうので、「いかに臨場感を演出するか」とか「スリリングなゲーム本来の興奮をどのように再現するか」とかに意を注ぎました。盤面の傾斜とか、カードやコインの動きも工夫し、1ゲーム終了時のアクションも動きのあるものにしてゲーム性を高めるよう、手間暇を惜しまずプログラミングしています。

Windows 7用アプリについて
今回の「ストップゲーム」のバージョンアップ中に、Windows 7用アプリの投稿キャンペーンを知り、対象機能のどれかを組み込めないかと考えた結果、「カンニングモード」というもので、タスクバーの拡張機能を使うことにしました。本来の使用目的とはいえないのですが、「このようなこともできますよ」という提案の意味もあります。「最新の技術」といっても、そんなにでもなくなりつつありますが、ネット上ではプログラミングの役に立つ情報は少なく、苦戦しました。

今後も最新技術を取り入れたバージョンアップに挑戦していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。