アプリケーションの印刷データを拡大し、複数の用紙に分割印刷できるソフト。最大25倍までの拡大に対応する。「プリント エキスパンダー」は、WordやExcel、PDFファイル作成ソフトなど、任意のアプリケーションの印刷出力を拡大し、並べて貼り付けることで、大きなサイズのポスターや垂れ幕などを作成できるソフト。鏡像(左右反転)印刷機能を利用して、ラミネートシールやステッカーシートなどに印刷することも可能。仮想プリンタドライバとして動作する。
使用するには、アプリケーションで「印刷」を実行し、プリンタ名で「Print Expander(「プリント エキスパンダー」)」を選択すればよい。「拡大サイズの設定」画面で拡大倍率を指定して「プリント エキスパンダー」で「印刷」を実行すると、拡大印刷される。選択できる倍率は1倍、2倍、4倍、8倍、9倍、16倍、25倍の7種類。それぞれ用紙1枚、2×1枚(2倍)、2×2枚(4倍)、4×2枚(8倍)、3×3枚(9倍)、4×4枚(16倍)、5×5枚(25枚)に分割されて、拡大印刷される。ベクターデータを拡大印刷するため、文字のギザギザ(シャギー)は出ない。倍率指定のほか、(拡大印刷後の)横幅と高さとを指定して拡大印刷することも可能。縦横比は固定され、データが歪んだりすることはない。
倍率を指定すると、プレビュー画面に分割線が表示される。プレビュー画面の各用紙部分をクリックして網掛け状態にすると、「印刷しない」領域となる。「失敗したページだけを印刷する」など、部分的な再印刷も簡単に行える。
印刷後は、用紙の余白を切り取って、糊やセロテープなどで貼り合わせる。「のりしろ線」を印刷し、切り取り位置と重ね合わせ位置を作ることも可能。用紙を貼り合わせる際の境界の重なり具合いは「なし」「小さい」「大きい」から選択できる。フチなし印刷対応のプリンタを使えば、余白の切り落とし作業は不要で、裏面からセロテープで止めるだけでよい。
そのほか、
- 印刷イメージのBMP/JPEG/EMF形式ファイルでの保存
- 印刷イメージのクリップボードへの転送
- 「クリップ印刷」プラグインによる、指定領域だけの拡大印刷
などの操作も可能。同じ作者、ベア・コンピューティング(株)の「プリント ワークマン」やPDF作成ソフトを併用することにより、25倍以上の大きさに拡大して印刷することも可能だ。