対象ファイルを一括指定できるフィルタ機能や、ファイルの暗号化機能などが特徴のアーカイブユーティリティ。「サイゴノトリデ」は、複数のファイルをひとつのアーカイブ(書庫)ファイルにまとめたり、アーカイブからファイルを取り出したりするためのソフト。(一般的な同種ソフトのように、ファイル一覧画面から操作を開始するのとは異なり)「メイン画面上のボタンのクリックで、アーカイブファイルの作成や確認・展開、再アーカイブなどのダイアログを呼び出す」インタフェースが採用されている。
アーカイブファイルを作成するには、まず対象のファイルまたはファイルを含むフォルダのパスを指定する。「ファイルの設定」画面では「対象パスがあるフォルダ内のファイルをアーカイブする」オプションに加え、「サブフォルダ以下のファイルも含める」オプションを指定することが可能。フィルタ定義によってアーカイブの対象ファイルにしたり、除外したりできるようになっている。フィルタ定義は正規表現で記述するため、複雑な定義を作ることが可能。複数の定義を同時に利用することもできる。
さらに、「ファイルを圧縮した上でアーカイブする」「ファイルヘッダを偽装する」「暗号化してファイルをロックする」というオプション項目も用意されている。暗号化では、パスワード入力かハードウェア認証、さらには両者を組み合わせた3種類からロック解除条件を選択することが可能。ハードウェア認証キーは三つまでを設定でき、すべてのハードウェアが接続されていない限り、解除することができない。ファイルヘッダの偽装を選択した場合は、自動的に暗号化が行われる。
設定が完了して「OK」ボタンをクリックすると、「名前を付けて保存」ダイアログが表示され、ファイル名と保存先のフォルダを指定できるようになる。このとき「ファイルの種類」で「サイゴノトリデ設定ファイル(*.lfrcfg)」を選択すると、設定ファイルのみが出力される仕組み。同じ設定で繰り返しアーカイブを作成したいときに、設定の手間を省ける。
作成されたアーカイブファイルは「アーカイブファイルの確認・展開」機能を使って、内容の一覧を閲覧したり、ファイルを展開したりすることが可能。「ファイルの再アーカイブ」では、アーカイブ時の設定を変更した上で、再度アーカイブファイルを作成できる。アーカイブファイルの形式は、拡張子が「lfr」という独自のもの。「lfr」ファイルと「サイゴノトリデ」との関連付けや解除も行える。