誰でも簡単にコード演奏を行える“電子楽器”ソフト。音楽や楽器に関する難しい知識は不要。「Harmony Player」は、コード譜に従ってパソコンのキーを操作するだけで、(音楽のバックとして使われたり、音楽をベースに話を進める「弾き語り」などの背景音楽として使われる)コード演奏を行えるミュージックソフト。少ないキーで簡単に和音を演奏できるほか、犬の鳴き声や銃声の効果音といった特殊音を演奏することも可能。アルペジオ奏法(分散和音)にも対応する。
音楽の楽譜には、主旋律を示す五線譜に合わせてAm/C/G/G7などの文字列が記述されていたり、五線譜なしに単にこうした文字列だけが歌詞と合わせて記載されていたりすることがある。これがコード譜と呼ばれるもの。伴奏の演奏方法が記述されているが、「Harmony Player」では、このコード譜をもとに演奏を行う。
コード譜では、先頭の1文字または1文字+#/♭でベース音階が、それ以降に続く文字と数字で和音の種類が示される。「Harmony Player」では、右手側のキーで音階を、左手側のキー(【A】/【S】/【D】/【Z】/【X】/【C】など)でコードの種類を指定し、左右それぞれひとつのキー(半音が含まれる場合には3キー)を押すだけで、コード演奏を行うことが可能。和音の組み合わせを知らなくても、演奏できるようになっている。音階を指定する右手側のキーは、テンキー付き/テンキーなしのいずれのキーボードにも対応し、テンキーの数字キーまたはフルキーボードの右手部分(【J】/【K】/【L】など)のどちらでも使える。
利用できる音色(楽器)は、ギター、ピアノ、電子ピアノの3種類。ひとつだけを使うことも、複数の音色を同時に発音させることもできる。
和音を同時に演奏するのではなく、一音一音を分散させて順番に演奏するアルペジオ奏法にも対応する。アルペジオを使用する場合、演奏のテンポはあらかじめ数値で指定するか、希望の速度で【Q】キーを連続打鍵(タップ)して指定する。アルペジオは、ギターとキーボード(ピアノ、電子ピアノ)とで個別に指定することが可能。例えば「キーボードは同時演奏で、それに重ねる形でギターだけをアルペジオで演奏する」といったこともできる。アルペジオの演奏パターンはギター、キーボードそれぞれ5種類から選択することができ、各4種類がプリセットされている。演奏パターンはテキストで定義されており、必要に応じてカスタマイズすることも可能だ。
発音ボリュームや効果音ボリューム、ギターとキーボードのミキシングレベルなども個別に調整できる。さらに、全体のキーを一括して指定段数分だけ上げ下げできるキー調整機能もあり、声の高さに応じた音階調整も行える。
「Harmony Player」には、Windows環境で実行できるEXEファイルが用意されているが、Adobe Flash形式(SWF)で作成されており、Windows環境以外でも、Flashが動作する環境であれば、OSや機種を問わずに使用できる。