「Acronis True Image Home」は、システムを含むドライブ全体、フォルダ/ファイルなど、さまざまなデータを安全・簡単にバックアップ/復元できる高機能バックアップソフト。新バージョン「2010」では、Windows 7に対応したほか、インタフェースが一新され、さらに使いやすさが向上した。「ノンストップバックアップ」機能の追加や仮想ハードディスクへの対応なども行われた。

新たに追加された「ノンストップバックアップ」は、システムとファイルに対する変更を5分間隔で自動的にバックアップ（増分バックアップ）する機能。バックアップを継続的に行うことで、「過去のある時点の状態」への復元を簡単に実現できる。5分間隔での増分バックアップは24時間分が保持され、さらに古いものは日単位に統合された上、30日間保持されるようになっている。「ノンストップバックアップ」は、システムパーティション以外にも、ユーザの指定したパーティションに対して行うことが可能だ。

仮想ハードディスクにも対応した。「Acronis True Image Home」で作成されたイメージファイル（.tib）を仮想ハードディスクファイル（.vhd）に変換する機能が搭載され、既存のシステムを仮想マシンとして実行できるようになった。Windows 7 Ultimateのユーザであれば、「Acronis True Image Home」のイメージファイルからWindowsを起動することも可能だ。

「2010」ではスケジュール機能の強化も図られ、スケジュール設定のオプションが多彩になった。例えば日単位のスケジュールでは、「毎日」のほか、「すべての平日」や指定日数の間隔を空けての設定も可能。月単位では「毎月1日、10日、20日」といった設定にも対応した。

コンピュータの保護やバックアップ、リストアに関する信頼性の高い機能は、従来バージョンのものを継承。

• システムのバックアップ中も作業を続けられる「ライブバックアップ」
• イメージの暗号化
• オンラインストレージへのバックアップ
• コンピュータへの変更を仮想的に行い、安全を確認してからシステムに適用させる「Try＆Decide」
• システムの完全消去

今回の新機能の目玉は「ノンストップバックアップ」だろう。なんと、変更を5分間隔でバックアップするという、まさに「ノンストップ」のバックアップだ。これだけこまめにバックアップすれば、必要な時点の状態をピンポイントで復元でき、それ以外の部分への影響を最小限にとどめることができるわけだ。24時間経過後は日単位でとりまとめて保存される。

バックアップ──特にシステムのバックアップ──というと、その重要さはわかっていても、なお面倒なイメージを抱いている人はまだ少なくないと思う。しかし、「Acronis True Image Home 2010」は、極端な言い方をすれば「導入して1回起動すれば、あとは放っておいてもいい」くらい簡単なもの。ぜひ、導入を検討していただきたい。