USBメモリなどを利用して、手軽にパソコンのパフォーマンスアップを図れる高速化ユーティリティ。「eBoostr 4 Professional」は、USBメモリをはじめとした外部接続のフラッシュメモリや、パソコンに搭載されたメモリをハードディスクキャッシュとして利用し、アクセスの高速化を図るためのソフト。安価かつ手軽にパフォーマンスを改善できる上、ハードディスクへのアクセスを減らすことで、バッテリ動作時間が長くなるといった効果も得られる。新バージョン「4」では、前バージョンまでのキャッシュ構成デザインが一新されたほか、外部メモリにキャッシュを構築した場合、キャッシュの暗号化も行えるようになった。Windows 7にも対応した。
使い方は簡単。インストールしたら、まず「コントロールパネル」と呼ばれる操作画面で、キャッシュ用のデバイスを指定する。パソコンに搭載されたシステムメモリや接続された外部メモリから、キャッシュとして使いたいものを選ぶ。キャッシュデバイスは、最大四つまでを同時に使用できるようになっている。
キャッシュサイズは、各デバイスに対して任意に指定することが可能(最大4GB。ただしNTFSやexFATでフォーマットされたデバイスは無制限。キャッシュを効率的に利用するには1GB程度を割り当てるのが望ましいとされている)。オプションとして、外部メモリの場合はキャッシュ内容の暗号化を、またパソコンのシステムメモリの場合は、OSの管理外領域もキャッシュとして使うように指定できる。
デバイスを指定してキャッシュを構築すると、「eBoostr」はハードディスクのアクセス状況を解析し、よく利用されるファイルをキャッシュ上に保存する。キャッシュ上のファイルに対するアクセスは、ハードディスクからの直接読み書きに比べて動作が格段に速く、結果としてパフォーマンスが向上する。
「コントロールパネル」では、キャッシュヒット率やハードディスクへのアクセス状況をリアルタイムでモニタすることが可能。バーグラフで閲覧したり、スピード測定機能を利用して、どの程度高速化されたかを確認することもできる。そのほかにも、
- キャッシュしたファイルを一覧表示する「キャッシュビューア」
- 高速化したいアプリケーションを登録できる「優先アプリケーション」
- キャッシュさせたくないファイル/フォルダを指定できる「除外リスト」
などの機能があり、さらに、- キャッシュファイルの統計を閲覧できる「eBoostr統計ビューア」
- 任意のアプリケーション(実行ファイル)の合計アクセス時間やキャッシュヒット率などを測定できる「eBoostrスピードチェック」
といった機能も用意されている。